スピリチュアル本はこれを読んでおけ【おすすめ名著17冊】
特定の宗教の信徒でなくても、心の安定や精神の成長を求めて宗教書を読むひとは多いと思います。
僕自身そういう人間のひとりで、宗教やスピリチュアル、あるいは精神医学など、精神に安定とやすらぎをもたらしてくれる良書をつねになにかしら読んでいますね。
これまでに読んだ本はそうとうな数に達しましたよ。
この記事ではその中から、宗教およびスピリチュアル系の名書を紹介したいと思います。
- 1. ヨガナンダ『あるヨギの自叙伝』(特にオススメ)
- 2. 吉濱ツトム『人類史上最大の波動上昇が訪れた』(特にオススメ)
- 3. エックハルト・トール『ニュー・アース』(特にオススメ)
- 4. ニール・ウォルシュ『神との対話』
- 5. エベン・アレグザンダー『プルーフ・オブ・ヘヴン』
- 6. 『バシャール×坂本政道 人類その起源と未来』
- 7. ラマナ・マハルシ『あるがままに』
- 8. スマナサーラ『自分を変える気づきの瞑想法』
- 9. 『奇跡講座』
- 10. 世界三大霊訓(シルバーバーチ、モーゼス、アラン・カルデック)
- 11. オーウェン『ベールの彼方の生活』
- 12. シュタイナー『いかにして超感覚的世界の認識を獲得するか』
- 13. スウェーデンボルグ『霊界からの手記』
- 14. 三浦清宏『近代スピリチュアリズムの歴史 心霊研究から超心理学へ』
- 15. ハロルド・シャープ『ペットたちは死後も生きている』
ヨガナンダ『あるヨギの自叙伝』(特にオススメ)
世界にヨガを広めたインドの聖者パラマハンサ・ヨガナンダの自伝です。世界中で版を重ねる伝説的な本。
ヨガナンダの神秘的かつ数奇な生涯が、ユーモアたっぷりに語られます。単純に読み物としての面白さが異常。そしてちゃんとぶっ飛んだことを書いている。それなのに忌避感を抱かせない絶妙なバランス感覚。
本書で精神的に目覚めたという読者は多いと思う。
アップルのスティーブ・ジョブズが本書が愛読書でした。またビートルズの名盤「サージェント・ペパーズ」の表紙にはヨガナンダが写っています。
登場人物もすごく、インド宗教界のオールスターといった趣。終盤ではガンジーまで出てきます。ラマナ・マハルシもちらっと登場します。
なお最近アマゾンのKindle Unlimitedに追加されたので、今なら原書だけでなく日本語版も無料で読めます(2024年現在)。30日間の無料体験期間もあり↓
吉濱ツトム『人類史上最大の波動上昇が訪れた』(特にオススメ)
だいぶ怪しいタイトルの書籍ですが、中身の有益さは異常です。
なぜこれが重要かというと、スピリチュアル系の人が陥りがちな罠を指摘し、それを回避する術を教えてくれる良書だからです。
スピ系が陥りがちな罠、それはエネルギーの取り入れや応用ばかりに気を取られ、エネルギーの排出に注意が向いていないという点。
霊的に向上すると、よくないエネルギーも引き寄せやすくなります。その結果、悪いエネルギーが蓄積し、それが栄養学・医学からみて無茶な食生活や運動不足などと相まって、せっかくの才能が潰れていってしまう…というケースが多い。
そこで著者は本書で、次の3つをテーマにして対策方法を解説してくれます。
・悪いエネルギーを受けないようにする体作り
・悪いエネルギーを受けづらくするためのテクニック
・悪いエネルギーを受けてしまった場合の排出方法
これを最初のうちに読んでおくと、それ以降の人生がだいぶ楽になってくるでしょう。
なお著者の吉濱ツトムはYoutubeにチャンネルを開設しています。書籍に比べるとスピ的に掘り下げた話題は少ないですが、健康面に関するアドバイスはよりわかりやすく伝えてくれるので、視聴をおすすめしておきます。
エックハルト・トール『ニュー・アース』(特にオススメ)
現代の仏陀エックハルト・トールのベストセラー。僕が読んだ2016年の時点で、アメリカだけで600万部を超える大ベストセラーになっていました。
ベストセラー本と聞くと内容がたいしたことないんじゃないかという先入観が生じてしまいますが、実際に読んでみると半端ないです。これが売れるアメリカってなんだかんだすごいなと思う。
後述するラマナ・マハルシとも通底するような、きわめて深い教えが書かれています。読んでるだけで瞑想状態になれるタイプの本ですね。
かなり難しいパートもあり、一度でぜんぶわかろうとしないほうがいいです。実際、僕も本書のすばらしさに気づいたのは2周目でした。
関連:【洋書】『ニューアース』エゴとは思考であり時間である【書評】
ニール・ウォルシュ『神との対話』
こちらも世界的なベストセラー。ニール・ウォルシュが筆記で神(を名乗る存在)と対話する本です。
ぎょっとするほどフランクかつユーモラスなトーンで対話は進みます。
対話相手は本当に神なのか?著者のニールもそれを疑っているところがおもしろい。「こんなことを言うなんてあなたは神じゃない」みたいな発言も出てきます。神とニールで激しく議論するようなパートもあります。
いずれにせよ内容が強力なことは確か。この記事で紹介している他の名書と通じる教えがふんだんに登場しますね。
その手の本を色々と読んでいる人なら、神の言っていることが腑に落ちると思います。しかしいきなりこの本から入ると、たぶん神の発言に面食らって挫折すると思う。実は初心者向けの本ではないです。
エックハルト・トール以上に、哲学書のような難しいパートがあります。そういう箇所は「いつかわかるさ」と思って飛ばし読みするのが正解です。
全部で3冊あり、1巻は個人の話、2巻は社会の話、3巻はもっと壮大なこの宇宙の原理についての話が書かれています。まずは1巻から読むことをおすすめします。
エベン・アレグザンダー『プルーフ・オブ・ヘヴン』
エベン・アレグザンダーは現代アメリカの脳神経外科医。原因不明の髄膜炎にかかった彼は1週間の昏睡状態に陥り、脳機能が完全停止した状態で臨死体験に見舞われます。
もともと唯物論的な人間だったエベン医師はこれをきっかけに信条を変え、天国や精神的価値を説く霊的な人間へと変貌します。
死後の暗闇と幻影、光のオーブとして現れた守護天使(正体は本書後半で判明)、牧歌的な景色を上空飛行、神との対話などなど、エベン医師があの世で体験したことが語られていきます。
臨死体験の見方や解釈が非常に論理的であり、この手の本のなかでは説得力が異次元。また構成がやたらドラマティックで、読み物としても優れています。先が気になって読むのをやめられない感じ。
霊的な事象と科学が矛盾しないと考える点も著者の特徴。個人的にもこの見方には賛成。おそらく未来の科学者は本書が説くような事象を語っていると思います。
関連:脳神経外科医が体験した死後の世界『プルーフ・オブ・ヘヴン』
『バシャール×坂本政道 人類その起源と未来』
バシャールはエササニと呼ばれる星の異星人とのこと。米国人ダリル・アンカをチャネラーとして地球人に語りかけてきます。
本作は坂本政道がダリルを通じてバシャールとおこなった対話を記録したもの。坂本は元ソニーのエンジニアで、半導体レーザーなどの開発にかかわった人(ソニーは創業者を含めてこういう関心をもっている人が多い)
生まれ変わりやカルマからの脱却方法といったスピリチュアルな話から、アトランティスやピラミッドなどオカルト系に属する話題もバンバン登場。謎の説得力があって読者をワクワクさせます。
バシャールは1980年代の日本でヒットした本が8巻の『バシャール・ペーパーバック』として再刊されていますが、1冊だけ読むなら本書のほうが内容が濃いと思います。
ラマナ・マハルシ『あるがままに』
エックハルト・トールいわく現代における最高の覚者の一人ラマナ・マハルシ。
彼が西洋から訪れてきたものたちと交わした対話を集めたものにTalksと呼ばれる作品があります。本書はそのTalksから重要箇所を抜き出したもの。
一言でいえば叡智の書ですね。これは強烈。この本を読むと、西洋哲学などへの関心が一気に薄らぐなどの副作用も出ます。そのぐらいすごい。
内容はかなり難しいので、一読してその魅力に打たれる人は稀なんじゃないかと思う。僕は最初に読んだとき、なんだか理屈っぽいなと感じて途中で投げ出してしまいました。
しかし二度目に読んだときそのすばらしさに気づき、雷に打たれたような衝撃を覚えたのです。
一度読んでわけがわからなくても、間を開けてから再読してみることをおすすめします。もし一度目でこの本に感動できたら、あなたは類まれな才能の持ち主です。
関連:世界も自我も人格神も存在しない ラマナ・マハルシ『あるがままに』
スマナサーラ『自分を変える気づきの瞑想法』
スリランカ出身の長老スマナサーラによる瞑想の指南書です。瞑想の入門にはこれがオススメ。
瞑想には大きく分けて2つの種類があります。一点に意識を集中させるサマタ瞑想と、意識に去来するものをただ観察するヴィパッサナー瞑想です。
本書はサブタイトルに「ブッダが教える実践ヴィパッサナー瞑想」とあるように、後者をメインに扱ったもの。といっても、サブ的にふれられるサマタ瞑想についてもわかりやすいので前者の入門書としても役に立ちます。
全体的に非常に明快で、即座に実践できる内容になっています。読んでるとやる気がわいてくるので、モチベーターとしても機能しますね。
スマナサーラは本書以外にも数多くの著作を日本語で出していて、ベストセラーになったものもあります。
アマゾンのオーディブルにオーディオブック版も揃っています。聞く読書をしたい人はこちらがおすすめ。
『奇跡講座』
ニューエイジのバイブルです。これの第2巻(ワークブック編)をおすすめします。
アメリカの心理学者ヘレン・シャックマンが神的存在からの語りかけを筆記したもの。ニール・ウォルシュのケースと似たような現象ですね。ただしこちらはフランクさやユーモアはまったくありません。もっと厳かな雰囲気の本です。
僕は原書の英語バージョンで読んだのですが、失敗でしたね。あまりにも難しい。昔の哲学書のような、古風な文体で書かれています。値段は高くなりますが、日本語バージョンで読むことをおすすめします。
日本語バージョンでは3冊にわかれています。第1巻が理論編、第2巻が実践編、第3巻が教育者用編です。
これの第2巻をおすすめします。この第2巻が強烈。短い文章(1ページくらい)が365個あって、1日ひとつ、ぜんぶを1年かけて読み終える構成になっています。
ただ読むのではなく、その文章を読んだ後に瞑想することを求められます。読書というより、瞑想トレーニングないし一種のプログラムなわけです。
世界三大霊訓(シルバーバーチ、モーゼス、アラン・カルデック)
世界には三大霊訓と呼ばれる啓示(チャネリングによって与えられた知識)が存在します。次の3つ。なお1→2→3と進むに連れて年代が新しくなっていきます。
1 アラン・カルデックの『霊の書』
2 モーゼスの『霊訓』
3 モーリス・バーバネルの『シルバーバーチの霊訓』
アラン・カルデックはフランスの人で、この人の活動がスピリティズムの原初に置かれることもあります。
ハイレベルな守護霊の知見を得るというだけでなく、一般の故人の霊を召喚しインタビューする構成が特徴(だから内容を真に受けすぎないようにより注意が必要でもある)。
関連:アラン・カルデックの『天国と地獄』を読んでみた【スピリティズムの源流】
2番目のウィリアム・ステイントン・モーゼスは英国国教会の牧師。30歳を過ぎてから霊能力に目覚め、自動書記でインペレーターという名の霊から知識を得ます。
キリスト教に対する容赦ない批判が目立つ内容。スピリチュアルが力を増していく時代における既成宗教との関係性を考えるうえで必読。
関連:ステイントン・モーゼスの『霊訓』を読んでみた【三大霊訓の一つ】
もっとも人気があるのは3番目のシルバーバーチ。
圧倒的に高い階層からこっちにメッセージを届けているのが特徴。その霊団があの世にいる高級霊のインディアン(これがシルバーバーチ)にチャネリングし、そのシルバーバーチが地上のバーバネルにチャネリングするという構図になっています。
地に足のついた道徳的なトーンが特徴。「苦難の哲学」とも呼ばれます。だから多くの読者に受け入れられやすいのかなと思いますね。
オーウェン『ベールの彼方の生活』
オーウェンは英国国教会の牧師。アラン・カルデックの代わりに本書を入れて英国三大霊訓と呼ばれることもあります。あるいは世界四大霊訓として本書を入れることも。
オーウェンの母、守護霊、天使などがチャネリングの相手。あの世の構造について語られるところに特徴があります。スウェーデンボルグに近いというか、地理や建築が細かく語られたりなど、科学的な観点が強いんですよね。もちろんベースにあるのは宗教的関心ですが。
読者の自己啓発的な関心だけでなく、知的関心にも応えてくれる本だといえるでしょう。
シュタイナー『いかにして超感覚的世界の認識を獲得するか』
超日常的な世界のことを語らせたらシュタイナーの右に出る者はいないでしょう。一般向けにここまで書いてしまう人は、僕が知る限りでは他にいないと思います。
シュタイナーには四大主著と呼ばれる作品があります(どれもちくま学芸文庫で読むことが可能)。
・『神智学』
・『神秘学概論』
・『自由の哲学』
・『いかにして超感覚的世界の認識を獲得するか』
この中では『いかにして超感覚的世界の認識を獲得するか』が一番とっつきやすいです。瞑想法や修行上の注意点を具体的に書き記した本。シュタイナーの本はあまりにも内容がぶっ飛びすぎていてついて行くだけでも至難の業なのですが、本書に限っては敷居が低いと思います(少なくとも前半は)。
シュタイナーの本を読み続けるなら、次に『神智学』→『神秘学概論』の順番で進むのがおすすめです。『神秘学概論』は特にやばいので最初に読むのは避けましょう。『自由の哲学』は普通の哲学書に近いので優先する必要はないかと思います。
スウェーデンボルグ『霊界からの手記』
人類史上最高の霊能者ともいわれるスウェーデンボルグ。18世紀ヨーロッパの人間で、もともとは天才的な科学者として有名でした。
が、56歳のときに突如として霊的能力に覚醒。生きたまま自由に霊界を訪問したり、霊に相談して紛失物を見つけたり、遠くで起こっている大火災を透視したり、自分が死ぬ日を予言して実際にその日時に死んだりと、当時のヨーロッパに衝撃をもたらしました。
本書はスウェーデンボルグが霊界で見聞きしてきたことをまとめたもの。天国・地獄・精霊界について、霊界の太陽について、悪霊について、人類の霊的堕落の歴史についてなどが、ことこまかに語られていきます。
普段インドあたりの宗教書を読み慣れている読者ですら、本書の内容には驚かざるをえないでしょう。こんな凄い人が近代ヨーロッパにいて、しかもその存在が広く周知されていたというのは、二重の意味で驚きです。
関連:あの世を訪問するスウェーデンボルグ『霊界からの手記』【書評】
三浦清宏『近代スピリチュアリズムの歴史 心霊研究から超心理学へ』
芥川賞作家による近代スピリチュアリズム史。
コナン・ドイル(シャーロック・ホームズの作者)の名著『The History of Spiritualism』の日本版といった趣の本です。
19世紀半ば以来、心霊現象はそれを研究する科学と二人三脚で進展してきました。ヨーロッパを中心とするエリートの心霊研究からはじまり、アメリカにおける大衆に開かれた超心理学へ。
その歴史をざっくり解説してくれます。日本についての記述もあり。アンドリュー・ジャクソン・デイヴィスやD.D.ホームといった霊能者の伝記パートはとくに面白い。
ハロルド・シャープ『ペットたちは死後も生きている』
宗教の導師とかスピリチュアル系のマスターって動物について語ることがあまりないですよね。少なくとも僕が知っている限りでは、動物の死後について語られたものはほとんど読んだことがありません。
動物好きの人は気になるはず。動物は、人間以外の生き物は、死後にどうなるのかと。そういう人におすすめなのが本書です。
ハロルド・シャープ(1891-1981)は英国を代表する霊能者のひとり。動物好きとしても有名で、本書は英国のペット愛好家のあいだで長らく読みつがれているそうです。120ページほどのコンパクトな本ですが、実体験をもとに語れるタイプなので信憑性が高いです。
本書だけでは十分に納得できないという人は、上述したエベン・アレグザンダー『プルーフオブヘブン』と併読してみるのがおすすめです。同一の内容を指し示していると思われる箇所が色々あって、信憑性がいや増します。
以上、スピリチュアル系の名著紹介でした。新しい名著を見つけたらアプデしていきます。
なお占い系の本はこっち↓
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