宗教とスピリチュアル系の名著を読みたいならこれ【おすすめ9冊】

2021年9月2日キリスト教, 仏教

特定の宗教の信徒でなくても、心の安定や精神の成長を求めて宗教書を読むひとは多いと思います。

僕自身そういう人間のひとりでして、宗教やスピリチュアル、あるいは精神医学など、精神に安定とやすらぎをもたらしてくれる良書をつねになにかしら読んでいますね。

これまでに読んだ本はそうとうな数に達しましたよ。

この記事ではその中から、宗教およびスピリチュアル系の名書を9冊紹介したいと思います。

スマナサーラ『自分を変える気づきの瞑想法』

スリランカ出身の長老スマナサーラによる瞑想の指南書です。瞑想の入門にはこれがオススメ。

瞑想には大きく分けて2つの種類があります。一点に意識を集中させるサマタ瞑想と、意識に去来するものをただ観察するヴィパッサナー瞑想です。

本書はサブタイトルに「ブッダが教える実践ヴィパッサナー瞑想」とあるように、後者をメインに扱ったもの。といっても、サブ的にふれられるサマタ瞑想についてもわかりやすいので前者の入門書としても役に立ちます。

全体的に非常に明快で、即座に実践できる内容になっています。読んでるとやる気がわいてくるので、モチベーターとしても機能しますね。

スマナサーラは本書以外にも数多くの著作を日本語で出していて、ベストセラーになったものもあります。

オーディブルにオーディオブック版も揃っています。

 

ヨガナンダ『あるヨギの自叙伝』

世界にヨガを広めたインドの聖者パラマハンサ・ヨガナンダの自伝です。世界中で版を重ねる伝説的な本。

ヨガナンダの神秘的かつ数奇な生涯が、ユーモアたっぷりに語られます。本書で精神的に目覚めたという読者は多いと思います。

登場人物もすごく、インド宗教界のオールスターといった趣。終盤ではガンジーまで出てきます。ラマナ・マハルシもちらっと登場します。

単に読み物としても抜群に面白いため、宗教やスピリチュアルに興味のない人にも僕はよくこの本をおすすめします。たとえば英語学習者に本書の原書(英語で書かれています)を紹介したりとかですね。

 

エックハルト・トール『ニュー・アース』

現代の伝道師エックハルト・トールのベストセラー。僕が読んだ2016年の時点で、アメリカだけで600万部を超える大ベストセラーになっていました。

ベストセラー本と聞くと内容がたいしたことないんじゃないかという先入観が生じてしまいますが、実際に読んでみると半端ないです。これが売れるアメリカってなんだかんだすごいなと思う。

後述するラマナ・マハルシとも通底するような、きわめて深い教えが書かれています。読んでるだけで瞑想状態になれるタイプの本ですね。

かなり難しいパートもあり、一度でぜんぶわかろうとしないほうがいいです。実際、僕も本書のすばらしさに気づいたのは2周目でした。

関連:【洋書】『ニューアース』エゴとは思考であり時間である【書評】

 

エベン・アレグザンダー『プルーフ・オブ・ヘヴン』

エベン・アレグザンダーは現代アメリカの脳神経外科医。原因不明の髄膜炎にかかった彼は1週間の昏睡状態に陥り、脳機能が完全停止した状態で臨死体験に見舞われます。

もともと唯物論的な人間だったエベン医師はこれをきっかけに信条を変え、天国や精神的価値を説く霊的な人間へと変貌します。

死後の暗闇と幻影、光のオーブとして現れた守護天使(正体は本書後半で判明)、牧歌的な景色を上空飛行、神との対話などなど、エベン医師があの世で体験したことが語られていきます。

臨死体験の見方や解釈が非常に論理的であり、この手の本のなかでは説得力が異次元。また構成がやたらドラマティックで、読み物としても優れています。先が気になって読むのをやめられない感じ。

霊的な事象と科学が矛盾しないと考える点も著者の特徴。個人的にもこの見方には賛成。おそらく未来の科学者は本書が説くような事象を語っていると思います。

関連:脳神経外科医が体験した死後の世界『プルーフ・オブ・ヘヴン』

 

ニール・ウォルシュ『神との対話』

こちらも世界的なベストセラー。ニール・ウォルシュが筆記で神と対話する本です。

ぎょっとするほどフランクかつユーモラスなトーンで対話は進みます。

対話相手は本当に神なのか?著者のニールもそれを疑っているところがおもしろい。「こんなことを言うなんてあなたは神じゃない」みたいな発言も出てきます。神とニールで激しく議論するようなパートもあります。

いずれにせよ内容が強力なことは確か。この記事で紹介している他の名書と通じる教えがふんだんに登場しますね。

その手の本を色々と読んでいる人なら、神の言っていることが腑に落ちると思います。しかしいきなりこの本から入ると、たぶん神の発言に面食らって挫折すると思う。実は初心者向けの本ではないです。

エックハルト・トール以上に、哲学書のような難しいパートがあります。そういう箇所は「いつかわかるさ」と思って飛ばし読みするのが正解です。

全部で3冊あり、1巻は個人の話、2巻は社会の話、3巻はもっと壮大なこの宇宙の原理についての話が書かれています。まずは1巻から読むことをおすすめします。

関連:『神へ帰る』死後の世界を神が解説【書評】

 

スウェーデンボルグ『霊界からの手記』

人類史上最高の霊能者ともいわれるスウェーデンボルグ。18世紀ヨーロッパの人間で、もともとは天才的な科学者として有名でした。

が、56歳のときに突如として霊的能力に覚醒。生きたまま自由に霊界を訪問したり、霊に相談して紛失物を見つけたり、遠くで起こっている大火災を透視したり、自分が死ぬ日を予言して実際にその日時に死んだりと、当時のヨーロッパに衝撃をもたらしました。

本書はスウェーデンボルグが霊界で見聞きしてきたことをまとめたもの。天国・地獄・精霊界について、霊界の太陽について、悪霊について、人類の霊的堕落の歴史についてなどが、ことこまかに語られていきます。

普段インドあたりの宗教書を読み慣れている読者ですら、本書の内容には驚かざるをえないでしょう。こんな凄い人が近代ヨーロッパにいて、しかもその存在が広く周知されていたというのは、二重の意味で驚きです。

関連:あの世を訪問するスウェーデンボルグ『霊界からの手記』【書評】

 

田中嫺玉『インドの光 聖ラーマクリシュナの生涯』

インドを代表する聖者のひとり、ラーマクリシュナの伝記です。ラーマクリシュナは19世紀の人。ヨガナンダよりだいぶ前ですね。

一言でいえばぶっとんでる人ですね。急に大声で歌いだしたりとか。そういう感じの人。寡黙な哲学者タイプではなく、明るく周囲の人間を惹きつけるカリスマです。

弟子のヴィヴェーカーナンダも有名で、日本の哲学者と交流を持ったり、ヨガナンダの本で言及されたりもします。

本書の長所の一つとして、文章の美しさが挙げられます。ラーマクリシュナの言葉を集めた『不滅の言葉(コタムリト)』から著者はあれこれ引用してくるのですが、その訳文がめちゃくちゃ美しい。

本書でラーマクリシュナに興味を持ち、『コタムリト』も読んでみたくなったら、田中嫺玉が訳したバージョンで読むことを強く推奨します。

 

ラマナ・マハルシ『あるがままに』

エックハルト・トールいわく現代における最高の覚者の一人ラマナ・マハルシ。

彼が西洋から訪れてきたものたちと交わした対話を集めたものにTalksと呼ばれる作品があります。本書はそのTalksから重要箇所を抜き出したもの。

一言でいえば叡智の書ですね。これは強烈。この本を読むと、西洋哲学などへの関心が一気に薄らぐなどの副作用も出ます。そのぐらいすごい。

内容はかなり難しいので、一読してその魅力に打たれる人は稀なんじゃないかと思う。僕は最初に読んだとき、なんだか理屈っぽいなと感じて途中で投げ出してしまいました。

しかし二度目に読んだときそのすばらしさに気づき、雷に打たれたような衝撃を覚えたのです。

一度読んでわけがわからなくても、間を開けてから再読してみることをおすすめします。もし一度目でこの本に感動できたら、あなたは類まれな才能の持ち主です。

 

『奇跡講座』

最後は『奇跡講座』。ニューエイジのバイブルです。これの第2巻(ワークブック編)をおすすめします。

アメリカの心理学者ヘレン・シャックマンが神的存在からの語りかけを筆記したもの。ニール・ウォルシュのケースと似たような現象ですね。ただしこちらはフランクさやユーモアはまったくありません。もっと厳かな雰囲気の本です。

僕は原書の英語バージョンで読んだのですが、失敗でしたね。あまりにも難しい。昔の哲学書のような、古風な文体で書かれています。値段は高くなりますが、日本語バージョンで読むことをおすすめします。

日本語バージョンでは3冊にわかれています。第1巻が理論編、第2巻が実践編、第3巻が教育者用編です。

これの第2巻をおすすめします。この第2巻が強烈。短い文章(1ページくらい)が365個あって、1日ひとつ、ぜんぶを1年かけて読み終える構成になっています。

ただ読むのではなく、その文章を読んだ後に瞑想することを求められます。読書というより、瞑想トレーニングないし一種のプログラムなわけです。とにかく強烈な本ですね。