ショーペンハウアー哲学をわかりやすく解説【意志と表象としての世界】
19世紀ドイツの哲学者アルトゥール・ショーペンハウアー。
独自のペシミズム(悲観主義)で有名。ニーチェやフロイトを通じて現代にも甚大な影響を与える人物です。
主著は『意志と表象としての世界』。久方ぶりに中公クラ ...
『ウィトゲンシュタインのウィーン』マウトナーとヘルツとフレーゲの影響
ウィトゲンシュタインを扱った書籍は山ほど出ていますが、そのなかに『ウィトゲンシュタインのウィーン』(平凡社ライブラリー)という一風変わった有名な本があります。
ウィトゲンシュタインの哲学を、彼が生まれ育った地(ウィーン)に ...
ウィトゲンシュタインに入門するならこの本【おすすめ5冊】
20世紀には最大の哲学者と言われる人物がふたりいますが、そのうちの一人がウィーン生まれの天才ウィトゲンシュタインであり、現代の哲学にも大きな影響を与え続けています。
彼の著作は前期と後期でスタイルがガラッと変わり、それぞれ ...
後期ウィトゲンシュタインはなぜ読みにくいのか【2つの理由】
哲学の本がやたら難しいことは誰しもが知っています。
僕が思うに、中期以降のウィトゲンシュタインの文章は哲学独自の難解さがもっともわかりやすく出ているのではないでしょうか?
文章は普通の語彙ばかりなのに、何を言っ ...
論理哲学論考の「論理」はフレーゲの論理学
ウィトゲンシュタインの代表作といえば『論理哲学論考』。
降って湧いたかのような天才による降って湧いたかのような著作ですが、実は哲学史的な地盤のうえに位置づけることができます。この著作にも、それが書かれた文脈があるんですね。 ...
語りえぬものは2種類ある 永井均『ウィトゲンシュタイン入門』
ウィトゲンシュタインの入門書でもっともとっつきやすいのはどれか?
個人的には永井均の『ウィトゲンシュタイン入門』(ちくま新書)を挙げたいと思います。久々に読み返してみたらやっぱり面白い。
前期の『論理哲学論考』 ...
井筒俊彦とプロティノス『神秘哲学 ギリシアの部』【名著】
現代の東洋哲学を代表する天才といえば井筒俊彦。
そして彼のデビュー作が『神秘哲学』(岩波文庫)です。井筒といえばイスラム哲学の分野で有名ですが、彼が最初に取り上げたのは実はギリシア哲学でした。
ギリシア哲学のコ ...
カントの影響で存在と時間が結合 轟孝夫『ハイデガー「存在と時間」入門』
日本はなぜかハイデガー王国で、専門家による研究が盛んなだけでなく、一般向けの入門書や解説書も異様に充実しています。
そして2017年に新たに登場したこちらも良書。轟孝夫の『ハイデガー「存在と時間」入門』(講談社現代新書)で ...
カントの『純粋理性批判』をわかりやすく解説【理性にはバグがつきもの】
すべての哲学はカントへと流れ込み、すべての哲学がカントから流れ出す。
こう言われるように、カントといえば哲学史を代表する人物のひとりです。
そしてカントの代表作といえば『純粋理性批判』。
以下、この ...
ヘーゲルの精神現象学を読むコツ【神の冒険物語】
西洋哲学でもっとも難解な哲学者といえばヘーゲルでしょう。ラッセルやアドルノをはじめとして、数々の天才や秀才たちも口をそろえてそう言っています。
僕も最初に精神現象学を読んだ時は序盤で挫折しました。なにしろ理解できる行がほと ...