FFはどれからプレイすればいい?【この順番がおすすめ】

2023年5月4日まとめ記事, ゲーム

ドラクエと双璧をなす国民的RPGにして、世界でもっとも人気のあるJRPG、ファイナルファンタジー(FFと略称される)シリーズ。

ナンバリングだけで15作もあります。といっても話のつながりはないタイプなのでどこから入っても大丈夫

では、どれからプレイすればいいのか?

わたくし1~3と11は未プレイで申し訳ないのですが(1~3はピクセルリマスターが移植されたらやる)、それ以外をおすすめ順に紹介したいと思います(かならずしも自分が名作だと思ってる順ではない)。

シリーズ代表作 FF7(PS/PS4/PS5/Switch)

まずはFF7からやりましょう。世界でいちばん人気のあるJRPGです。テレビ朝日で行われたゲーム総選挙では3位、NHKのFF総選挙では2位のゲーム。

なぜこれを最初におすすめするかというと、神ゲーだからというのもありますが、現在進行系でリメイクプロジェクトが展開されているからです。せっかくリアルタイムで楽しめるものがあるなら、それに参加したほうが得ですので。

7は色々とスピンオフとかも出ていますが、次の3つをやっておけば十分。

・FF7原作
・クライシスコアFF7(2022年にリメイクが出た)
・FF7リメイクシリーズ(三部作)

できればこの順番で上からやってください。ちなみに原作はコマンド戦闘、クライシスコアとリメイクはアクション戦闘です。

原作は今やっても面白いですよ。とくにストーリーの独創性は異常。たぶん作った本人たちもどうしてこんなものができたのか驚いていると思います。

クライシスコアはFF7の前日談。本編並みに人気のある名作です。これをやっておかないとリメイクの話についていけなくなるので要注意。

リメイクは第三部まで終わってみないとどうなるかわかりませんが、第1作目の段階ではけっこう良作でしたし、7のリメイクなら駄作になる可能性は低いと思います。

どうしても昔のグラフィックが嫌で嫌でしょうがないという人だけ、先にクライシスコアリメイクかFF7Rをやればいいと思います。ただしその場合、この作品を100%味わうことはできなくなるのでおすすめはしにくいです。

関連:なぜFF7は神ゲーと評価されるのか【たぶん理由はこの7つ】

 

ストーリーゲームの最高峰 ファイナルファンタジー10(PS2/PS4/PS5/Switch)

次にFF10をおすすめします。異色作にして神ゲーの名をほしいままにする、シリーズ代表作のひとつです。NHKのFF大投票で第1位。テレ朝のゲーム総選挙では第9位。

FFシリーズどころか、すべてのゲームのなかで最高のシナリオを持つと評価されることもある作品。恋愛ゲーと見せかけて実は親子ゲー。それが功を奏し、パッと見の印象に反して、年を重ねるとますます好きになれる作品です。それが長きにわたる人気の秘訣なんでしょうね。

また戦闘が従来のATB(時間が流れ続けるコマンド戦闘)ではなく、ゆっくり考えることのできるターン制になっているので、そこも初心者含めた幅広い層におすすめしやすい理由になっています。

よくFFはナンバリングごとにシステムが変わると言われますが、それはだいぶ話を盛っているんですね。しかしFF10は本当にすべてが大きく変わりました。ATBの廃止、スフィア盤によるキャラ育成、マップが一本道、キャラクターボイスの採用、舞台がアジア、主人公が明るいスポーツマン、などなど。

これだけ変えたら普通は駄作になります。クソゲーまっしぐらですよ。しかしそれをシリーズでも上位の神ゲーとして着地させたのが、全盛期スクウェアのスクウェアたるゆえんですね。

スクウェア最後の(12以降はスクエニ)、そしてFF生みの親の坂口博信が関わった最後のオフゲFFがこれです。

 

最高傑作候補 ファイナルファンタジー5(スーファミ/PS4/スイッチ)

 

次はFF5をやります。ドラクエ5やFF6とともにスーパーファミコンを代表するRPGのひとつ。ちなみに個人的にはこれかFF7のどちらかがシリーズ最高傑作だと思っています。

なぜこれを早いうちにやるべきかというと、単に神ゲーだからというだけではなく、「ジョブシステム」を採用しているからです。

FFを代表するシステムのひとつがジョブシステム。ナイトとか竜騎士とか忍者とか白魔道士とか黒魔道士とか召喚士とかのあれです。プレイヤーはキャラクターを「ジョブチェンジ」させ、自分なりの育成を楽しむことになります。

そしてこのジョブシステムがもっとも完成度の高い次元で提供されている作品がこのFF5になります。いまだに最高傑作のひとつとされるゆえん。上位互換が存在しないので、この方向性においてはずっと5が王者なわけです。カスタマイズ性の高さが異常。しかし子供が適当にプレイしてもなんとかなるバランスも兼ね備えています。

ジョブシステムを味わわなければFFを味わったことにはならないので、その最高の形であるFF5を最初のうちにプレイすることをおすすめします。

 

覇権オンラインRPG ファイナルファンタジー14(PS4/PS5/PC)

 

2013年に発売され、今なお圧倒的な人気を誇っているオンラインRPG。いわゆるMMOと呼ばれるジャンルの頂点です(FFは11と14がオンラインゲーム)。

ゲーム上で人と関わるのが嫌な人はこれは飛ばして次に行ってください。逆にオンラインに抵抗のない人はここからシリーズに入ってもいいかも(実際そういうプレイヤーは多いそうです)。

ストーリーの良さで有名な作品。ストーリーなら7,8,10,14が四天王でしょう。といっても7や8とはだいぶ感触が異なり、もっと王道のノリがあります。また14は主人公がアバターでプレイヤーの分身なのですが、それを活かした演出が異様に上手い。これほどプレイヤーを号泣させたゲームはなかなかないと思いますよ。

ほとんどのパートをソロで進めることができるのもポイント。ダンジョンのマルチプレイもモンハンの救難信号のようにシステム側が勝手にパーティ構成してくれるので、コミュニケーションの必要がありません。この気軽さもヒットの一因だと思います。

関連:FF14がFF10並みに泣ける名作だった件【ストーリー序盤はつまらない】

 

2DRPGの完成形 ファイナルファンタジー6(スーファミ/PS4/スイッチ)

スーファミ最後のFFがこのFF6。最後の2D作品でもあります。ドットによる表現は極限の領域に達しました。DQ5やクロノトリガーと並び、スーファミのRPGを代表する存在です。

FFってFF5までとFF7以降で作風がだいぶ違います。さてFF6はどっち側なのか?FF5の延長線上にあるともいえるし、FF7はすでにここからスタートしていたともいえる。

実際にはどちらの要素も色濃いです。まさに過渡期の作品であり、見方によっては5までのFFと7以降のFFの良いところをすべてあわせ持った最強の存在と言うこともできるのです。実際、これを最高傑作に推す声も少なくないですね。

味方キャラが10人以上と異様に多く、しかも固定の主人公が存在しません。各キャラにストーリーが用意されていて、いわば全員が主人公。

ストーリー展開も当時としては衝撃的でした。最近でもドラクエ11のストーリーに影響を与えています。

 

ATB誕生 ファイナルファンタジー4(スーファミ/PS4/スイッチ)

ハードがファミコンからスーファミに変わって初めてのFFがこのFF4。ドラマチックなシナリオを採用しキャラを全面に押し出す、いわゆるJRPGの元祖の一つです。

実はシステム面で革新的な作品でもあります。バトルにATB(アクティブ・タイム・バトル)を採用し、コマンド戦闘に時間の概念を導入したのです。

このシステムって今考えてもすごいですよね。コマンドRPGは現在でも色々と出ていますが、結局このFF4より革新的なものはなかったんじゃないでしょうか?

リアルタイムで遊べばとんでもなく革新的なソフトだったのだろうと思われます。しかし現時点で評価するとFF6の下位互換ととれなくもない。ということでこの順位にしました。

 

世界観の勝利 ファイナルファンタジー9(PS/PS4/PS5/Switch)

ファンタジックな絵本のような作風が特徴的なFF9。原点回帰を謳ってはいますが、むしろシリーズの異色作といったほうが正しいでしょう。

世界観のセンスが素晴らしく、もうその時点で勝ち確定みたいな感じ。FFあんまり合わないけど9は好きみたいな人も少なくないと思う。そして女性ファンが多い。

シナリオは坂口博信の思想(生と死)が色濃く反映した、テーマ性の高いものです。エンディングのカタルシスはシリーズでも随一だといえるでしょう。ちなみにED曲はあの白鳥英美子が歌っています。

システム面で単調すぎるのが残念か。ジョブシステムのような高度なシステムが搭載されていれば、シリーズ最高傑作の一角になっていた可能性が高いです。

 

国内最高売上 ファイナルファンタジー8(PS/PS4/PS5/Switch)

 

日本で最高の売り上げを記録したFFがこのFF8です。400万本という恐ろしい数字。社会現象を巻き起こしたドラクエ3が380万本ですから、FF8のすごさがわかります。

マニアックなシステムが特徴です。こちらがレベルアップすると敵のレベルも上がったり、魔法を精製して装備品としてセットしたり、なぜか街中の登場人物とカードゲームができたり。

これほど賛否の分かれる作品はFF8とFF12ぐらいかも。FF7やFF10といった大衆的人気を誇る作品のあとに、FF8やFF12といったマニアックな作品を出してしまうところが、よくも悪くもFFという感じ。

注目したいのは音楽の良さ。全盛期FFのトレードマークの一つとして(あるいは最大のトレードマークかもしれない)植松伸夫の音楽があります。彼の才能が絶頂に達したのが、たぶんこのFF8です。FF6までのわかりやすい音楽とは異なるプログレ的な奥深さがあって、作品に強力な陰影を与えています。

またシナリオもFF7に勝るとも劣らぬ複雑さで、ハマる人は見事にハマります。とてつもない伏線が隠されている系。

 

 

SRPG版FF ファイナルファンタジー・タクティクス(PS/PSP)

FF7とFF8のあいだに発売された外伝作品です。タクティクスオウガなどの名作SRPGを手掛けた松野泰己による、シミュレーションRPGと化したFF。タクティクスの頭文字を取って、FFTとも呼ばれます。

ジョブシステムを採用している点が特徴。FFの伝統的システムと松野の世界観が融合することによりマジックが生じています。あまりにも神ゲー。

ウィーグラフ戦の前でセーブしてしまい詰みかけたのもいい思い出(あれほど必死に試行錯誤を繰り返したことは人生で他にない気がする)。

SRPGにはファイアーエムブレムなど優れたシリーズが多数存在しますが、100万本を超えるセールスを記録したのはこのFFTだけです。

 

隠れた良作 ファイナルファンタジー零式(PSP/PS4)

PSPで発売された外伝作品。PS4に移植されています。

元々はFF13シリーズ(13、ヴェルサス、アギト)の一環として発表されたものでした。ヴェルサスはFF15になり、アギトはこの零式へと変化します。

正直13シリーズのなかでもっとも優れているのがこれだと思う。

神ゲーとまではいきませんが、ストーリー展開はちゃんとツボを抑え、盛り上がるところで大いに盛り上がります(オープニングムービーの決まり具合は異常)。バンプオブチキンによるエンディング曲もゲーム主題歌としては出色の出来。

仕様キャラクターも十数人と多く、しかもそれぞれにスタイルが違ってアクション戦闘もけっこう面白い(いわばモンハンの武器種ごとにキャラがいる感じ)。

ヴェルサスじゃなくて零式をFF15にしていれば…15はかなりの人気タイトルになったんじゃないでしょうか?

 

マニア向け神ゲー FF12ゾディアックエイジ(PS4/PS5/Switch)

不人気な神ゲーです。

オリジナルはPS2で発売され、のちに様々な改良がほどこされたゾディアックエイジバージョンがPS4やスイッチに移植されました。

音楽とかでもよくありますよね。ものすごく質が高くて評論家や同業者からはいつも高く評価されるのに、売上はいまいちで世間的な知名度はゼロみたいな。そのFF版がこの12。

PS2のゲームとしてはストーリー以外のクオリティが半端じゃないです。やり込みではFF5と双璧をなす面白さか。

また戦闘システムが独創的にすぎることで有名。「ガンビット」を設定してキャラクターに命令を与えます。「味方のHP<50%ならケアルラ」「炎に弱い敵にファイア」「戦闘不能の味方にフェニックスの尾」みたいに。

プログラミングの授業でも始まったのかと思いますよ。合わない人にはとことん合わない(逆もまたしかり)。極めれば極めるほど見てるだけの戦闘になります。とはいえ最適なガンビットを設定し倍速モードで敵をなぎ倒していく爽快感はすごいです。

MMOのシステムをオフゲに落とし込もうとした作品ともいえます。ドラゴンエイジやゼノブレイドの先行者としてもよく名前が挙がりますね。

 

ATBの極地と女性主人公 ファイナルファンタジー13(PS3)

PS3で発売されたFF13。初のHDグラフィック作品です。

ストーリー以外は質が高いです(またこのパターン)。ATBの極地としてのコマンド戦闘システム、主人公ライトニングの人気、浜渦正志による幻想的な音楽などなど、いくつもの長所を備えます。

しかし問題なのはストーリー主体の作りなのにそのストーリーが弱い点。

FF12はストーリー以外の遊び要素が強力だから、ストーリーが弱くても作品の力は相当なものがありました。しかしFF13はストーリーに焦点を当てた一本道ゲーム。そこでストーリーを外してしまったため、評価は散々なものになってしまったのです。

なお13は3部作になっていて、13→13-2→ライトニングリターンズというふうに続きます。最後のライトニングリターンズが一番評価高いです(狭き門を通ってライトニングリターンズまで辿り着いた者の数は少ない)。

 

オープンワールド採用 FF15ロイヤルエディション(PS4/PS5)

PS4で発売されたFF15。

オープンワールドを採用している点が特徴です。しかもパーティ制。仲間4人でガヤガヤ移動するオープンワールドゲームは唯一無二。

また戦闘システムはここからシームレスのアクション戦闘に変化しています(これ以降は7リメイクも16もアクション)。

開発の経緯を調べればわかる通り、失敗作なのは間違いないかと思います。開発スタッフが途中で総入れ替えになったり、PVで発表していた場面が製品版では総削除されていたり、ストーリーが歯抜けで後からDLCで補完されたり(なおDLCは途中で打ち切り)、エニックスと合併後のスクウェアが積み重ねてきた悪行のなかでもトップクラスの業として知られます。

しかしつまらないクソゲーかというとそんなことはなく、完全版のロイヤルエディションをプレイすればむしろ良ゲーではあります(その証拠にスチーム版の評価は高い)。

とはいえ元々は13の外伝として作られ、それを強引に「FF15」に変えた異色すぎる作品。これを最初にプレイするとFFについて誤ったイメージが生まれること間違いなし。ということで後ろのほうに回しました。

関連:FF15はなぜ失敗したのか【たぶん理由はこの3つ】

 

以上のようにFFはナンバリグごとに個性があって、どれが名作なのかについても人によって意見がバラけます。

一作だけやって終わりにするのではなく、なるべく色々と手を出してみることをおすすめします。

ちなみにPSプラスのエクストラに加入すれば7,8,9,10,12,15は無料でプレイできます。PS4かPS5を持っている人はプラスでやるのがおすすめです。

14も新生と蒼天は無料でできます(こっちはプラスに加入する必要もなし)。

1~6はピクセルリマスターがスイッチとPS4に移植されたので、このバージョンでプレイすればよいでしょう。

 

なおドラクエ版の記事はこちら。