吉田健一のデビュー作『英国の文学』とその続編を読んでみた
吉田健一といえば20世紀の日本を代表する文芸批評家のひとり。ちなみに健一の父は第45代内閣総理大臣の吉田茂。
その吉田健一のデビュー作が『英国の文学』(岩波文庫)でした。
14世紀のチョーサーから20世紀初頭ま ...
日本史の独学におすすめの本4選【参考書から通史まで】
「日本人なんだし日本の歴史ぐらいは熟知しておきたいな。でも考えてみれば日本史ぜんぜん知らないや。受験は世界史だったし、中学で習った歴史なんてぜんぶ忘れたし」
こういう人は少なくないと思います。実は僕のことなんですけどね。
デュルケムの宗教社会学をざっくり解説【宗教生活の原初形態】
エミール・デュルケムは19世紀フランスの社会学者。
社会学という学問を成立させた創始者のひとりであり、ドイツのマックス・ウェーバーとならび理論社会学の二枚看板と呼ばれることもあります。
ウェーバーが個人の内面活 ...
宗教学のおすすめ本はこれ【入門書から古典的名著まで11冊】
宗教学という学問があります。
宗教そのものとは違い、宗教の内部にとどまる神学とも違う。あくまでも近代の科学的アプローチで宗教を研究するいとなみが宗教学です。
宗教そのものの代わりにはなりませんが、宗教への理解を ...
テイルズ オブ アライズがここ10年でも上位のJRPGだった件
テイルズシリーズといえば、アニメチックなキャラゲー要素とハイクオリティな戦闘システムを2大要素として人気を博してきたRPG。
そのテイルズ、新作アライズでかつてない進化を遂げています。
イベント演出の技巧こそ前 ...
市民社会とは何か?【アリストテレスからヘーゲル、ハーバーマスへ】
「市民社会という概念についてわかりやすく説明してください」
こう問われて答えられる人はほぼいないはずです(私には無理)。それが無理難題になるほどの複雑な歴史と、奥深い意味合いをこの概念は秘めているからです。
こ ...
ディケンズへのオマージュ作 ドストエフスキー『虐げられた人びと』
シベリアでの死刑をすんでのところで免れたドストエフスキー。
監獄から解放された彼は、10年の遅れを取り戻そうと、怒涛の勢いで創作活動を再開します。そうして執筆が進められたのが、『死の家の記録』と『虐げられた人びと』でした。 ...
社会学のおすすめ本はコレ【古今東西の名著10冊】
社会学で読んでおくべき本はどれなのでしょうか?
僕が小説以外の本を読み始めたとき、最初に興味をもったのは社会学でした(今は哲学とか宗教みたいなのばかり読んでますが)。
それ以来、このジャンルはかなりの冊数を読ん ...
ヘーゲルの精神現象学を読むコツ【神の冒険物語】
西洋哲学でもっとも難解な哲学者といえばヘーゲルでしょう。ラッセルやアドルノをはじめとして、数々の天才や秀才たちも口をそろえてそう言っています。
僕も最初に精神現象学を読んだ時は序盤で挫折しました。なにしろ理解できる行がほと ...
あの世を訪問するスウェーデンボルグ『霊界からの手記』【解説】
18世紀を代表する天才科学者にして、人類史上最大の霊能者とも呼ばれるエマヌエル・スウェーデンボルグ。
もともとはヨーロッパを代表する自然科学者として名を馳せていたのですが、中年(56歳)になってから特殊な能力に開眼。肉体を ...