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2023年に読んだ本ベスト10&その他買ってよかったもの

2024年7月15日まとめ記事

2023年に読んだ本は約140冊。

読破冊数の減少に歯止めがかかりました。また今後の方向性が固まった年でもあったような気がする。僕の読書人生のなかでもけっこう重要な1年かも。

ということで今年読んだ本のなかからベスト10を選んでおこうと思います。ついでに本以外の買ってよかったものも記録しておきます。

第10位 オスカー・ワイルド The Picture Of Drian Grey

オスカー・ワイルド『ドリアン・グレイの肖像』の原書。電子版を無料で読みました。

素直な美少年ドリアンが魔法の肖像画を手にし堕落していく話。年月を経てもドリアンは年を取らず、代わりに肖像画のシワが増えていく。ドリアンが犯罪を犯しても彼の顔は美しいままで、代わりに肖像画の顔つきが邪悪に変形していく。

ところどころでゲーテの『ファウスト』が意識されているように思われます。ドリアンを唆すヘンリーは悪魔メフィストフェレスか。

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第9位 ヨハンナ・シュピリ Heidi

あの『アルプスの少女ハイジ』の英訳版。これも電子版を無料で読みました。

「クララが立った」の名シーンがあることしか知らずに読みましたが、思った以上に名作。

知名度のわりに他の名作児童文学ほどには読者がいない印象。もっと読まれてもいいと思う。

 

第8位 ブライアン・グリーン『隠れていた宇宙』

現代素粒子物理学の第一人者による啓蒙書。テーマは多宇宙論。

しばらく前まではパラレルワールドの可能性など真面目に扱われませんでしたが、今では少なくない物理学者がその存在を想定しています。

著者のグリーンも多世界の存在を肯定するタイプ。そして数学がその存在を捕捉できると信じているタイプです。

グリーンの本では『宇宙を織りなすもの』に次ぐ面白さ&わかりやすさ。

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第7位 稲垣良典『トマス・アクィナス』

中世哲学の大ボス、トマス・アクィナスの解説書。トマスといえば言わずとしれた『神学大全』の著者です。

正直トマスに対してなんの興味ももっていなかったのですが、本書を読んだらその重要性に気づきました。

「真の経験主義」という観点がすばらしい。

 

第6位 フィヒテ『浄福なる生への導き』

フィヒテは19世紀ドイツ観念論の代表者。

本書は後期フィヒテの代表作で、哲学的宗教論の最高傑作との呼び声高い本。内容が強力なのは前評判通りでした。

そして本作がすばらしいのはドイツ観念論にしては読みやすいという点。一般市民が参加する講演の文章がもとになっているからです。同業者相手の文章とは違う、開かれた空気感がいいですね。

 

第5位 ベルクソン『道徳と宗教の二つの源泉』

ベルクソンにもあんまり興味がなかったのですが、本書を読んだらその重要性に圧倒された次第。

こりゃ大学の哲学研究者とかじゃ手に負えないだろうなという感じ。普通の精神をしていたら話についていけなくなると思う。

「機械文明が発達すればするほど人はスピリチュアリティを増していく」という観測がさすがすぎてやばい。

 

第4位 岩崎武雄『カント「純粋理性批判」の研究』

伝説のカント研究者による伝説の研究書。

単なる要約とか解説とかの域ではなく、もはや破壊と創造のレベル。咀嚼力が尋常じゃない。純粋理性批判を相手に赤ペン先生をやるノリ。

同じ著者から複数挙げるのは避けたのですが、この人の『西洋哲学史』もよかったです。

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第3位 三浦清宏『近代スピリチュアリズムの歴史』

1848年から始まった近代スピリチュアリズムの歴史を概観した重要書。著者は芥川賞作家としても知られる。コナン・ドイルの『The History of Spiritualism』の日本版といった趣。

終盤には日本に固有の事情も掲載されていて、かなり本質を突く記述も。ただ偏狭な人間たちの偏狭さが描かれたパートは読んでもいい影響はないのでスルー推奨。「議論をするな」という教訓は得られますが。

伝記作品としての面白さもあり。とくにアンドリュー・ジャクソン・デイヴィスとD.D.ホームのパートの面白さは異常。

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第2位『バシャール×坂本政道 人類その起源と未来』

エササニ星人バシャールとチャネリングしたダリル・アンカと、日本人の坂本政道が対話をする本。

坂本政道は元ソニーの社員で、半導体レーザーの開発をしてた人。ソニーという会社はこういうぶっ飛んだ関心を秘めた技術者が少なくありません。その創業者からしてそう。

後から読んだ名著『バシャール・ペーパーバック』も面白かったです。でも個人的にはこっちのほうがワクワクした。

 

第1位 山口周『知的戦闘力を高める 独学の技法』

独学の技術を教えてくれる本。

単なる勉強テクニック集のような本ではなく、独学を複数のモジュールからなるシステムとして捉え、それを体系的に解説していきます。戦略、インプット、抽象化、ストックと。

ベストセラーになっていた『独学大全』も今年読みましたが、この『独学の技法』のほうがおすすめ。正直次元が違いすぎる。

後で知ったのですが著者の山口周は近年注目を集めている人のようで、他にもベストセラーを多く出している模様。これからこの人の本を作家読みしていく予定です。

 

その他、2023年に買ってよかったもの

本以外に買ってよかったものをメモ。

マグネシウムオイル

去年はティーツリーオイルを試していましたが、今年導入したこっちのほうが色々と効果があった気がする。

粉瘤に塗ると小さくなりますし、予防にも使える。乾燥肌にも効果あり。

 

純ココア

前頭葉の衰えに危機的なものを感じはじめたのでこちらを導入。

ハチミツとセイロンシナモンを入れて飲みます。なおシナモンはセイロンじゃないとクマリンが多くて危険なので注意。

インスタントコーヒーの代わりにこれを飲むようにしたら、お腹の調子が劇的によくなりました。

 

オートミール

朝食って何食べたらいいのかわからないですよね。あれは健康に悪いからダメ、これも健康に悪いからダメ。

じゃあどんなのがいいのかなと調べると、値段が法外に高かったり、調理がどちゃくそめんどくさかったりで、どう考えても現実的じゃない。

ご飯と味噌汁でいいというのは確かにそうなんですが、残念ながら僕は朝からご飯のようなヘヴィなものはうけつけないのです。お餅ですら若干きつい。

ということでオートミールをインスタントスープにいれて食べ始めました。健康にこだわるとこのインスタントスープもどうなんだという話になってきますが、もうめんどくさいからしばらくはこれでいい。

パンをやめたことで吹き出物とかが出なくなり、体調が改善しました。