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文章上達に効くおすすめ本8選【作文術からレポートの構成まで】

2023年11月18日まとめ記事

「文章を書くのが苦手。書き出すまでに時間がかかるし、書き終えるにはもっと時間がかかる。ましてや数千文字の長文を書くなんて論外」

このような悩みをお持ちの方のために、おすすめの文章術の本を紹介します。

僕も学生時代は文章を書くことが苦手でした。小学校の読書感想文は親に書いてもらっていたほどです。

しかし翻訳の仕事をするうちに「上手な日本語の文章を書きたい」という欲望が芽生え、さまざまな文章術の本に手を出すようになりました。

そのかいもあり、今ではライティングでお金をもらうレベルに到達しています。

以下に紹介する本はすべて、そうやって僕が実際に使い効果を感じたものになります。

なおWebライティングに特化した本紹介はこちら↓

唐木元『新しい文章力の教室』

まずは唐木元の『新しい文章力の教室』。

これがいちばん重要です。何はさておき、この本を読むべき。

とくに第一章の「書く前に準備する」、ここがすさまじく重要。文章を書く前に、構造シートを作らなくてはいけないと著者はいいます。

構造シート作成は次のような手順を取ります。

・まず思いついたアイデアを箇条書きで列挙する
・アイデアを眺めて文章の主眼(切り口やテーマ)を定める
・その主眼を読者に伝えるために最適な順番で、アイデアを並べ替える

この構造シートを作成してから、文章を書き始めます。これが効果抜群。

文章を書くのが苦手な人は、いきなり書き始めて頭がこんがらがるケースが多いんですね。しかし本書の教えにしたがって書くようにすると、劇的に成長します。

書く前の準備の重要性については上阪徹の『超スピード文章術』などでも強調されていますが、具体的なテクニックをくわしく教えてくれるのは本書です。

 

本多勝一『日本語の作文技術』

鉄板の超ロングセラー。

句読点の打ち方、修飾の語順、助詞の使い方などをわかりやすく解説。こういう細かい技術に関してはこの本が一番わかりやすいです。

とくに句読点を打つタイミングについては文章を書いてて混乱する人が多いと思います。考えるほどによくわからなくなってきて、結局は雰囲気でなんとなく点を打つみたいなパターンが多いかと。

本書を読むとそこらへんの疑問がすっと解消します。一読するだけで文章の質が変わる本です。

 

前田安正『3行しか書けない人のための文章教室』

次は『3行しか書けない人のための文章教室』。

この本がなにを教えてくれるのかというと、文章の膨らませ方です。

ある程度文章がうまい人でも、文章を膨らませるのが苦手な人は多いです。要求された文字数にどうしてもとどかない。このようなトラブルは日常茶飯事といえるでしょう。

本書はその悩みを解決してくれます。たった1つのアイデアからでも、長大な文章をつむぎ出すことができる。実例をまじえながらそれを教えてくれます。

本のタイトルを見るといかにも超初心者向けという感じですが、実は中級者や上級者にも役に立つテキストです。

 

近藤勝重『書くことが思いつかない人のための文章教室』

たとえば「夏休みについて書いてください」という課題が出されたとしましょう。急にこんなこと言われても困りますよね。なにを書いたらいいのかわからない。

これに対して、「夏休みについて思うことではなく、思い出すことに着目せよ。そしてその思い出の情景を描写すればいい」と説くのが本書。

これはたしかに強力なアドバイス。

夏休みについて「思う」ことを並べよといわれても、あんまり思いつかない。しかし夏休みについて「思い出すこと」を列挙せよと言われたら、いくらでも出てきます。そして思い出したことをよくイメージ化し、それを描写すればいい作文になると。

たしかに作家の文章ってそういう描写が多いですよね。

感情を伝えたいときにも描写が重要だと著者はいいます。

嬉しい気持ちを表現したいなら、「嬉しい!」と書くのではなく、嬉しかったことの思い出を呼び起こしそれを描写する。悲しい気持ちを表現したいなら、悲しかった出来事を思い出し、それをこまかく描写する。

描写できる場面では心情吐露や説明はいらないとのこと。思うことを書くのではなく思い出すことを描写せよ。これが本書の核心です。

 

谷崎潤一郎『文章読本』

文章術の最高峰、谷崎潤一郎の『文章読本』です。

谷崎は高名な日本の小説家。日本文学史上でも有数の天才です。作家が書いた文章読本は色々ありますが、その先駆けとなったのが谷崎のこの本。

実用的な本ではないので別に読まなくてもいいのですが、最高峰に触れておくのも悪くないと思います。上手な文章を読んでいると、それだけでこっちの文章力も向上しますしね。

中公文庫の文章読本シリーズでは三島由紀夫や丸谷才一の本も評価が高いです。興味が出たら文章読本シリーズの他の巻にも手を伸ばしてみることをおすすめします。どれか一冊だけといわれたら僕は谷崎の作品を推します。

 

戸田山和久『論文の教室』

論文やレポートの書き方を身に着けたいのならこれがおすすめ。構成の仕方が身につきます。フランクかつユーモラスな対話形式で読みやすい。ちなみに著者はかなり有名な哲学者です。

限られた短期間で最低限のものが書ければそれでいいという人には『ギリギリ合格への論文マニュアル』(平凡社新書)もおすすめ。ちなみにこの著者もかなり有名な哲学研究者です。

また海外の本ならウンベルト・エーコ(『薔薇の名前』の著者)の『論文作法』という知る人ぞ知る名著もあります。もの好きな方は読んでみるといいでしょう。

 

『最強のコピーライティングバイブル』

次は『最強のコピーライティングバイブル』。

セールスライティングやキャッチコピーライティングのテクニックが学べる本です。

コピーライティングの世界には、伝説的なバイブルが3冊存在します。

・ボブ・ストーン&ロン・ジェイコブス『ザ・マーケティング』
・ジョン・ケープルズ『ザ・コピーライティング』
・ロバート・コリアー『伝説のコピーライティング実践バイブル』

本書は上記の3冊からエッセンスを取り出し、1冊に圧縮したもの。具体例もすべて日本の事例に置き換えられています。

文章を書くには読者を想定することが大切です。したがってセールスに関係のない人でも、読者の心理を徹底的に考え抜くコピーライティングから、たくさんのことが学べます。

 

ウィリアム・ジンサー『On Writing Well』

おまけで洋書からも一冊。ウィリアム・ジンサーの有名な本です。

英語圏ではあのThe Elements of Styleと双璧をなすテキストとして知られます。あっちが英語の技術マニュアルみたいなテキストなのに対して、こっちは普通の文章読本みたいな感じの本。読み物としても面白いです。

他の言語で書く場合にも応用が効く内容なので、興味があれば読んでみるとよいでしょう。

 

以上、文章術のおすすめ本を紹介しました。他の良書に出会ったらまたアプデしていこうと思います。

Webライティングに特化した本紹介はこっち↓