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【おすすめ】経済・投資・金融の洋書【初級~上級】

2023年11月16日まとめ記事, 洋書

「英語で経済系の本を読めば経済の知識を身につけつつ英語の勉強にもなって一石二鳥なのでは?でもどんな本があるのかよくわからない…」

こんな疑問にお答えすべく、おすすめの経済系洋書を紹介します。

僕はこれまで30冊近く経済系の洋書を読んできました。そのなかから、とくにおすすめの9冊を紹介します。

関連:経済の独学におすすめの本【経済学から投資、会計、金融まで】

マンキュー『入門経済学』(難易度:初心者向け)

まずはこれ。現代アメリカの経済学者グレゴリー・マンキューが書いた経済学の教科書です。変わった名前ですが非常に有名な学者で、彼が書いたこの教科書は世界中で絶賛されました。

マンキューの本の魅力はその分かりやすさと面白さにあります。よく日本の新書なんかでも経済学入門みたいな本が出ていますよね?マンキューの本は、それらの入門書のほぼすべてよりも分かりやすいです。しかも圧倒的に面白い。経済学の本なのに、読み物としての魅力すら放っているのです。

英語もきわめて平易で読みやすいので、英語多読の教材としてももってこい。ぜひ手にとってもらいたいですね。

値段が高いので、コスパを求める人は旧版を中古で買うとよいでしょう。びっくりするほど安く売っていることがたまにあります。

 

クリストファー・ストークス All You Need To Know About The City(難易度:初心者向け)

こちらは金融の入門書です。シティというのはロンドンの金融市場のこと。得られる知識は金融全般に通じるものなので、初心者向けの金融入門書として最適です。

僕は柴田真一の名著『金融英語入門』でこの本を知りました。本書を通読すれば、金融系の基礎知識はだいたい身につくでしょう。文章もわかりやすくてグッドです。また英語圏特有のフランクなノリがあるので、教科書的な退屈さはありません。

日本語で書かれたやさしい金融入門書をまず一冊読んでからこの本に進むのがおすすめ。経済系の洋書を読み進めていくための基礎ができあがります。初級者向けの本ですね。

ついでに言っておくと、金融系の洋書ではSaving Capitalism from the Capitalist(『セイヴィング・キャピタリズム』)も読みやすい良書でおすすめです。

関連:【洋書】金融こそが格差を解消する『セイヴィング・キャピタリズム』

 

マイケル・ルイス『ライアーズ・ポーカー』(難易度:中級者向け)

経済系ノンフィクションの売れっ子作家といえばマイケル・ルイス。この『ライアーズ・ポーカー』は彼のデビュー作にして最高傑作です。

ルイスが投資銀行ソロモンブラザーズで働いていた頃のことが書かれています。言わば自伝的な作品ですね。しかしそこからアメリカの投資銀行の内幕を知ることができます。読者はルイスの生涯を追いかけながら、金融や経済について詳しくなれるというわけです。

ルイスはこの本を投資銀行がいかにひどい場所かを示すために書いたのですが、皮肉なことに、投資銀行で生き延びるための方法を教示するガイドブックとして読まれてしまいました。それも本書がもつ力ゆえのことだったのかもしれません。

英語はかなり読みにくいので注意してください。中級者~上級者向けの本です。

 

ヤーギン&スタニスロー『市場対国家』(難易度:中級者向け)

これも非常に有名な本。20世紀の政治経済史を振り返り、市場経済が国家統制経済に勝利した顛末が物語られます。欧米だけでなく、日本、中国、インド、韓国などのアジア勢から南米の国まで広く取り上げられています。

原著のタイトルはThe Commanding Heights。コマンディング・ハイツとは、命令を出す人が座を占める高台のようなものです。市場に命令を出し統制する国家のことを暗示しているわけですね。正直この本に関しては日本語タイトルのほうがわかりやすいですね。

政治家であれば読んでいて当然の基本書、と海外では言われています。経済だけでなく政治や歴史に関する知識も手に入るのでとてもお得。

文章もわりと素直なものです。中級者向けの本といえるでしょう。

 

ミルトン・フリードマン『資本主義と自由』(難易度:上級者向け)

新自由主義のバイブル的存在の本です。といっても立場に関わらず多くのことを学べる良書。たとえばあのマンキューも、経済学の本をすすめる時には、教科書以外ではいの一番に本書を挙げます。

もう50年以上も前の本ですが、その内容は古びていません。いやむしろ未来を行っています。負の所得税や教育バウチャーなど、本書を読むことで最先端のトピックにまつわる知識が手に入るでしょう。

文章は癖のない素直な文体ではありますが、すらすら読めるたぐいの本ではないですね。上級者向けの洋書だといえます。

 

ピーター・ドラッカー『プロフェッショナルとは何か』(難易度:初心者向け)

経営学の神様ピーター・ドラッカーの本。これからの知識社会において、プロフェッショナルとしての個人がどのように働けばよいのかを教えてくれます。

ドラッカーは経営学だけの人ではなく、広く社会や経済の先行きを見通す思想家でもありました。彼の未来予測はいくつも的中しています。本書で語られるアドバイスは今でも大いに有効です。

文章は比較的読みやすいです。また具体例を注のようにして掲載してくれている点もグッド。最初に読むときは具体例を飛ばして、重要な理論的箇所だけを読んでいくとよいでしょう。すいすい進みます。

 

バートン・マルキール『ウォール街のランダムウォーカー』(難易度:中級者向け)

個人投資家向けに書かれた投資の入門書。著者のマルキールはインデックス投資のコンセプトを発明した人物としても知られ、本書はインデックス投資のバイブルでもあります。

人間の直観や知識がいかに当てにならないか、プロの投資家がいかにたいしたことないかが、これでもかというほどに解説されます。

この本を読み終えたとき、ほとんどの読者はアクティブ投資で儲けることを諦め、インデックス投資の信者になっているでしょう。

気取った文章がやや読みにくいです。内容的にも専門的な記述がちらほら登場。がんばれば初心者でもなんとか読めるぐらいの、中級者向けの洋書ですね。

 

ロバート・アンソニー『アンソニー会計学』(難易度:初心者向け)

会計の入門書です。アメリカのビジネススクールでアカウンティング(会計)の入門用テキストとして使われる定番書。

この本は少し趣向が変わっていて、いわばドリルのような形式です。ページの左側に問題があり、右側に答えが載っている。読者は問題を解いて会計の知識を定着させます。問題は超入門レベルから段階的に難しくなっていくので、初心者でも大丈夫。文章も平易で読みやすいです。

会計に少しでも興味のある人は、この本を使ってみるとよいでしょう。

 

ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー』(難易度:上級者向け)

行動経済学のバイブルです。行動経済学は新しい学問で、経済学に心理学をブレンドしている点が特徴です。カーネマンはその業績を評価され心理学者にも関わらずノーベル経済学賞を受賞しました。

この本ではその行動経済学(ないしは心理学)の奥義を学べます。一般向けに書かれた本なので、読破するのに難しい専門知識は不要です。具体的な記述が多め。

冗長な部分も多く真面目にぜんぶ読もうとすると大変ですが、得るものは多いでしょう。文体も独特なので上級者向けにカテゴライズしておきました。

 

柴田真一『金融英語入門』

番外編として、日本の本も一冊紹介しておきます。洋書ではないものの、経済英語の基礎を身につけるうえで超おすすめの本です。

この本をしっかり仕上げておくと、その後の読書や学習がスムーズに進みます。いちばん最初に取り組むべき本ですね。

巻末のブックガイドも非常に役立ちます。色々な洋書が紹介されているので、興味の持てそうなものを探して買ってみるとよいでしょう。

 

オーディオブックも活用しましょう

経済分野の洋書はオーディオブックでも入手可能なものが多いです。とくにAmazonが提供しているオーディブルは経済系の洋書が豊富(和書よりも圧倒的にラインナップがすごい)。

聞くだけで内容が理解できなくとも、音声を聞きながら洋書を読むという使い方ができます。速読のトレーニングになりますし、リスニングなどの英語力が総合的にアップしますよ。

経済系の洋書はたいてい値段が張りますが、オーディブルは最初の一冊が無料なのがポイントです。

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