経済の独学におすすめの新書【経済学から投資、会計、金融まで】

2021年3月11日

「経済の知識を身につけたい。どうやって勉強するのが効率的なんだろう?」

このような疑問を持つ人に向けて、おすすめの本を紹介します。

ここで紹介するのは、すべて新書です。

新書という形態はクオリティにピンからキリまであって、安易に手を出すのは実はけっこうリスクが高かったりします。

しかし当たりの新書は圧倒的なコストパフォーマンスを誇り、基礎的な知識を効率的に身につける上で最適のアイテムなのです。

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瀧澤弘和『現代経済学』(中公新書)

経済学の歴史を勉強するならこれ。専門家からも絶大な支持を受けている新書です。

古典的な経済学から最新の行動経済学までを一望できるのが特徴。経済学への批判的な視点もあり理解が深まります。

ただし中公新書なので記述のレベルは高め。あくまでも経済学の歴史と全体像をざっと掴むために読むのが適切でしょう。

実際に経済学の理論を勉強したいのなら、アメリカの教科書を読むのが早いです。おすすめはグレゴリー・マンキューの『入門経済学』です。日本のいかなる書籍よりもわかりやすく面白いですよ。

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猪木武徳『戦後世界経済史』(中公新書)

経済学という学問の歴史ではなく、現実の経済の歴史を勉強するならこれがおすすめ。こちらも専門家からの評価が高い本です。

第二次世界大戦以降の世界経済の歴史を大きくつかめます。アメリカ、欧州、東アジアだけでなく、南米やアフリカまで扱っている。経済史を勉強しつつ、政治の知識までゲット可能。

この手の本ではヤーギン&スタニスローの『市場対国家』という名著がありますが、本書はその新書バージョンみたいな内容です。

 

野口悠紀雄『日本経済入門』(講談社現代新書)

日本の経済を勉強するならこれがおすすめ。日本を世界経済の潮流のなかに置き、批判的な視点で解説していきます。

野口悠紀雄はものすごく打率の高い人で、バブル崩壊以降、だいたいこの人の言ったことが当たっています。すべての発言が的中する学者など存在しませんが、この人の言うことを基準にしておくとある程度高い打率が期待できます。

姉妹編の『世界経済入門』もおすすめ。ただし現代の世界経済の見取り図を得るのなら、NHK出版新書から出ている『産業革命以前の未来へ』のほうがわかりやすいです。

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池尾和人『現代の金融入門』(ちくま新書)

金融の入門にはこれがおすすめ。これも専門家からの評価が非常に評価が高い本。

中央銀行や市中銀行が何をやっているのかがわかるようになります。金融政策の意味と限界も、本書を読めばわかります。

非常にレベルが高く、難解な箇所もちらほら。わからない箇所ば飛ばしてしまってオーケーです。ざっくりと理解するだけでも相当なレベルに行けますよ。

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佐々木融『弱い日本の強い円』(日経プレミアシリーズ)

国際為替を理解したいのならこの本で決まり。

為替の変動要因を、長期・中期・短期の3つのスパンにわけて明快に解説してくれる良書です。

なぜ日本は衰退しているのに円が強いのかとか、なぜ国際的なリスクが高まったときに円が買われるのかとか、普段から疑問に思っている人は多いはず。

本書を読めばそのような疑問は氷解します。

 

國貞克則『財務3表一体理解法』(朝日新書)

会計の勉強に圧倒的おすすめの本がこれ。本書と『会計のことが面白いほどわかる本』をあわせて読むと、それだけで会計の基礎が完璧に身につきます。

バランスシート、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書を関連付けて読む方法が特徴。それをシステマティックに表示する図解がまた最高です。

おそろしいほどわかりやすく、実践的な会計力が身につきます。この本を読み終えた後に姉妹編の『財務3表一体分析法』に取り組むと、ここで得た知識やテクニックが深く定着します。

 

『藤巻健史の実践・金融マーケット集中講義』(光文社新書)

こちらは投資家目線での金融入門。為替市場、金融市場、国債市場、オプション市場などが、ていねいな講義調の文章で解説されています。

正直、世間の評判ほどわかりやすくはありません。ただそれは著者の説明が下手だからというわけではなく、この分野自体が難しいからですね(とくにオプション取引がやばい)。

しかし新書という形態でこれだけ厚みのある解説を読めるのは、お得としか言いようがありません。

 

石野雄一『ざっくりわかるファイナンス』(光文社新書)

企業ファイナンスの入門書にはこれが一番。ほんとうにざっくりわかります。

株主資本コスト、負債コスト、CAPM、WACCといったキー概念がわかりやすく解説されていきます。ファイナンスの全体像をつかむのに最適な本。

これを最初に読んでおくと、その後の勉強がスムーズになります。

またファイナンスは会計と関連の深い分野ですから、上記の『財務3表一体理解法』と合わせて読むことで相乗効果を期待できますよ。

 

池田信夫『使える経済書100冊』(NHK出版生活人新書)

ブックガイドにはこれがおすすめ。経済関連の良書がたくさん紹介されています。

著者はSNSでの過激なイメージがありますが、紹介されている本はスタンダードなものばかりなので安心。

古典からビジネス書、教科書、洋書まで幅広く紹介されています。著者のコメントを読んでいくだけでも相当な知識を吸収できる。

けっこう古い本(2010年発売)ですが今でも役に立ちます。できれば新しいバージョンとして第二弾を発売してほしいですね。