『キリスト教入門』教養としてキリスト教を学ぶにはこの本【書評】

2020年10月24日キリスト教

山我哲雄『キリスト教入門』を読みました。

岩波ジュニア新書の本ですが、内容は高度で、キリスト教についての知識を求めるすべての人におすすめできる良書。

岩田靖夫『ヨーロッパ思想入門』や遅塚忠躬『フランス革命』とならび、岩波ジュニア新書が誇る名著の一冊になりそうな予感。

内容は序論でユダヤ教とキリスト教の比較をおこない、それからキリスト教の成立史と各宗派の特徴紹介に入っていくながれ。

前半で歴史を扱い、後半が宗派の説明。カトリックやプロテスタントだけでなく、東方正教についてのくわしい解説もあり。少数派の宗派も数多く扱っています。

説明が非常にわかりやすく、西洋史とキリスト教の成立史が脳内でドッキングします。ユダヤ教との対比も明快。

後半は細かい記述が多いので、辞書のようなかたちで参照すればよいかと。

 

読み始めてから気づいたのですが、この著者は岩波現代文庫から出ている『聖書時代史 旧約編』の著者でもありますね。

あの本はユダヤ教の成立史を解説したもので、僕が2019年に読んだ本のなかでトップテン入りした良書。

 

さらに気づいたのは、僕が昔から気になっていた『一神教の起源』(筑摩選書)もこの人の著作だということ。

あの本もすごく評判がよくて、いつかは読もうと思っていたんです。この著者の作品に外れなしみたいになってきたので、やはり『一神教の誕生』も近いうちに読もうと思います。

さて次は『聖書時代史 新約編』(岩波現代文庫)に進みます。旧約編の姉妹編。

これは別の著者によるものですが、本書の基礎知識をベースにすればすいすい読みすすめられるだろうと思います。