テイルズ オブ アライズが過去10年で最高峰のJRPGだった件【評価と感想】

2021年11月24日ゲーム

テイルズシリーズといえば、アニメチックなキャラゲー要素ハイクオリティな戦闘システムを2大要素として人気を博してきたRPG。

そのテイルズ、新作アライズでかつてない進化を遂げています。

イベント演出の技巧こそ前作ベルセリアに劣るものの、その他すべてが超進化。評判通りの神ゲーでびっくりしました。

正直、和製RPGのジャンルでは過去10年間でトップクラスの作品だと思われます。

他シリーズで例えると、全体的にはドラクエ11のアッパーバージョンみたいな雰囲気ですかね。戦闘はFF7リメイクをアクション寄りに洗練させた感じ。そこにスターオーシャン的なSFフレーバーをひとつまみ。

そんな感じのソフトをイメージしてもらえれば、それがテイルズオブアライズに近いかと思います。

以下、アライズの良かったところと良くなかったところを挙げ、最後にその他のおすすめテイルズ作品を紹介します。

テイルズオブアライズここが良かった

まずは良かったところから。

・作りがリッチ
・ボリュームが多い
・ストーリー後半が面白い
・戦闘が楽しい

作りがリッチ

アライズをプレイしてみて最初に気がつくのは、作りのリッチさ。

とくにグラフィックは急激な進化をしており、アニメチックながらもどこか幻想的で美しく、ちょっぴりリアル感もあるという、不思議な映像を実現しています(ボーダーランズに近いか?)。

戦闘BGMなどもどこか重厚。フィールドの環境音にもなんか深みがある感じ。色々とリッチなんですよね。

テイルズは戦闘やらシステムやらは昔からトップクラスで人気もあったんですが、グラなどの作りはチープでした。だからFFとかより数段下みたいな扱いだったんですよね。

しかし今回はそこが克服されてます。海外でも高い評価を受けている最大の要因はここでしょうね。

 

ボリュームが多い

発売前にスクショをちらっと見ただけで、今作の異様なリッチさには気づいてました。

そして思ったんですよね。「ああ、これボリューム少なくて批判されるやつだな」と。グラフィックなどにここまで力を入れたら、今まで通りのボリュームで開発を完成させるなんてまず無理だと思いますよね。

ところがプレイしてみてびっくり。このゲーム異様にボリュームが多いです。そろそろ終盤かなと思っていたら第二部が始まるレベル。

メインストーリー以外もサブクエが色々と用意されています。敵を倒してこい的なお使いばかりなんですが、テイルズは戦闘の楽しさが肝になっているので、これがただの単調な作業にならないところが大きい。

シリーズ恒例となっているクリア後のやり込みもあります。

ボリュームに関しては完全に事前の予想が外れましたね。よくこれだけ作り込んだなと感心します。

 

ストーリー後半が面白い

シナリオに関していうと、正直前半は大したことないほうのテイルズかと思ってました。

「これが神ゲーなの?前作ベルセリアを知らない人が騒いでるだけか。まあ、グラとかが進化したバランスのいい良ゲーって感じかな」みたいに。

しかし後半に入ると急に覚醒します(どこからが後半なのかは誰にでもわかる仕組み)。

エモーショナルな展開に、SF的な伏線回収。この両者を同時に達成していきます。

悲しくて泣けるとかじゃなくて、ユーザーの胸を熱くするようなポジティブなエネルギーがあって、そこにジーンとする系。

展開の壮大さにも驚きます。ちょっとスターオーシャンとかゼノサーガを思い出すような。

ストーリー後半はほんと引き込まれますね。ただし後述する弱点のせいでラストパートの余韻はあまり強力ではないので、そこは要注意。

 

戦闘が楽しい

テイルズシリーズの売りといえば、独自のアクション戦闘の面白さ。連携でコンボを繋いでいくのが肝です。

今作はシリーズのなかでもかなり上位に来ると思います。リメイク版デスティニー、グレイセス、エクシリア2の次くらいに面白かった気がする。

他ゲーで例えるとFF7Rをアクション寄りに洗練させた感じですかね。

体験版をちょっと触ってみたときは「なんかモッサリしてて微妙じゃない?」と思ったんですが、製品版だと逆にスピーディかつサクサクで驚きます。

しかもド派手なグラフィックと演出がすさまじい。よくこれで処理落ちしないなと感心する。

ただし敵がやたら強いのでそこは要注意。とくにボスはやばい。おそらくFF7リメイクから影響を受けてしまったのでしょうが、終始ヒーヒー言う羽目になります。

従来通りのバランスでプレイしたいなら、難易度をノーマルからストーリーモードに変更したほうがいいでしょう。

 

テイルズオブアライズここがつまらない

良くなかったところを見つけるのが難しいソフトですが、指摘しておきたいのは以下の点ですかね。

・アニメパートを中心にイベント演出が弱い
・CP枯渇しまくり

アニメパートを中心にイベントの演出が弱い

前作ベルセリアにアライズが劣っている数少ない点のひとつに、イベントシーンの演出があります。

たとえば味方を助けるとか、敵を殴るとか、内容が同じでも見せ方は違ってきますよね。どんな台詞回しでつなぐのか、カメラワークはどうするか、音楽はどんな曲をどのタイミングで被せるか、などなど。

ベルセリアはここがめちゃくちゃ上手かったんですよね。それを基準に期待していたので、アライズのイベント演出には物足りないものを感じました。

ストーリーの中身はこっちが面白いんですよ。ぜんぜん上。ただ見せ方の問題でユーザーが置いてきぼりになるシーンが、ちらほら目につきます。

 

アニメムービーの質の低さもこの弱点を助長してしまっていますね。作画が悪いだけでなく、演出がしょぼいんですよね。

それなのに重要シーンでアニメムービーを多用しているのが残念。とくにエンディングは作品全体の印象を決定するパートですから、ここに締まりがないのはアライズ最大の弱点。

アライズにも秀逸な感動シーンはあります。序盤の悲しい某イベントとか、パーティが結束する後半のあれとか。しかし思い返してみると、それらはことごとくリアルレンダでの演出なんですよね。これらのシーンにもアニメムービーが使われていたらと思うと…いやはやゾッとする。

将来的にアライズの完全版とかが出るなら、アニメムービーのところは作り直してほしいですね。リアルレンダの演出に変えるのが最善ですが、それができなくてもせめてクオリティアップしたアニメムービーと入れ換えてほしい。そうすればアライズの評価はさらに上がると思います。

 

CP枯渇しまくり

アライズは技や魔法などいくらでも撃ち放題の戦闘システムなんですが、回復にだけはCPと呼ばれるMP的なものを使います。

そしてこれがめちゃくちゃ枯渇する。CPを回復しようと思っても、オレンジグミなどの回復系アイテムはやたら貴重品と化しており、大量には入手できません。

テイルズといえば戦闘後にmpが回復するシステムが斬新でした。しかも作品によってはそもそもmpの概念がなく、技も魔法も撃ち放題だったり。

しかし今回は初期ドラクエかってぐらいリソース管理が求められる設計になっています。このギリギリ感を楽しく感じる人もいると思いますが、個人的にはストレスでしたね。

 

個人的テイルズランキングtop10

以上、テイルズオブアライズのレビューでした。一言でいえば神ゲーなので、和製RPGが好きなら買いましょう。

では最後に、アライズからテイルズに参入したユーザーのために他のおすすめ作品を紹介しておきます。

テイルズシリーズの名作はどれか?個人的なトップ10は以下の通り。ちなみにぜんぶ良ゲー以上です。

シンフォニア
ベルセリア
アビス
アライズ
デスティニー
デスティニー2
エクシリア2
グレイセス
ヴェスペリア
ファンタジア

ご覧の通り、僕はシンフォニアが一番好きです。とにかくストーリーがいい。

でもこれを他人にすすめるかというと微妙。なぜならGC/PS2時代のソフトゆえ、グラもシステムも古くさくてなかなか楽しめないだろうから。アビスについてもそれは同じ。

ということで、アライズから入った人には前作ベルセリアをおすすめします。これですらアライズに比べてしまうと作りがチープですが、まあなんとかなると思う。

本文でも触れましたがほんとに演出が良く、やたら泣ける作品。ただし話が暗いのでそこは要注意。

十二国記の『月の影、影の海』みたいと言えば伝わりますかね。前半ひたすら鬱々とした展開が続き、中盤で覚醒イベントが起き、後半はカタルシスの連続みたいな。そんな感じです。

アライズとベルセリア、方向性の違う名作です。合う合わないは出てくると思いますが、両方ともプレイしておくことをおすすめします。

PS4/PS5のおすすめRPGにも、テイルズを追加しておきました。