なぜFF7は神ゲーと評価されるのか【たぶん理由はこの7つ】
スクウェアソフトから1997年に発売されたファイナルファンタジー7(以下FF7と略称)というゲーム。
これが日本でも海外でも異様に人気があります。
今より海外市場がずっと小さかった90年代に、1000万本以上の売り上げを記録したお化けソフト。主人公は「ゲームでもっとも有名なキャラクター」ランキングでギネス記録の5位にのっています(1位はマリオ)。
実は僕もFFのなかでFF7がいちばん好きです(5も捨てがたいですが)。それどころかすべてのゲームで見ても、ドラクエ5などと並びトップクラスに入りますね。
FF7の何がそんなに魅力的だったのだろう?
あらためて考えてみると、以下の要素が思い浮かびます。
・ストーリーが重厚
・キャラクターの個性が強力
・グラフィックの3D革命を象徴
・音楽がいい
・マテリアの革新性
・誰にでも遊べる難易度の低さ
・ミニゲームが異常に豊富
以下、順に見ていきましょう。
ストーリーが濃厚
FF7はストーリーが非常に高く評価されています。伏線が張り巡らされた、難解で奥深いストーリーが特徴。
タイプとしてはアニメのエヴァンゲリオンとか、ゲームではゼノギアスとかに近いですね(ついでに言っておくとFF7の没案をゲーム化した作品がゼノギアスです)。
同じくシナリオの評価が高いFF10のような、ど真ん中剛速球みたいなタイプとは違いますね。FF10がやたら泣ける映画だとすると、FF7は余韻がずっと残る小説みたいな感触。
しかし、敷居が高いかというとそうでもないです。演出がうまく、深く理解しないでもノリだけで楽しめるようになっています。
また根幹にあるテーマの現代性もポイント。主人公の自己探求、社会の支配者層への反抗、環境の崩壊から星を守るなどなど。どのメッセージも普遍的な力をもち、当時において現代的だっただけでなく、先を見通してたんじゃないかと思える部分もありますね。
↓ストーリー解説はこの動画がわかりやすいです。
キャラの個性が強い
FF7は味方も敵もめちゃくちゃキャラが立っています。
セフィロスやらエアリスやらティファやら、だれでも名前を聞いたことがあるかと思います。
またレッドサーティーンのような犬だったり、ケットシーのようなデカいぬいぐるみがパーティにいる点も特徴。FF7のパーティ構成が後のRPGのテンプレになった面もあります。
しかしとくに注目すべきは主人公のクラウドですね。ゲーム業界でもっとも人気のあるキャラの一人。
本編をプレイしたことのない人は、彼をスカしたクールキャラと思ってるかも。しかしそれは違います。
FF7の本編では、彼が自分の壮絶なかっこ悪さと直面し、成長していく姿が描かれます。その過程がプレイヤーの共感を生んだのですね。だからこれほどの人気があるのでしょう。
グラフィックの3D革命を象徴
FF7といえば3Dグラフィック移行期の象徴的な存在でもあります。
しかし、別にFF7が突出してすごかったわけではないんです。セガのバーチャファイターだとかカプコンのバイオハザードだとかが先陣を切っていましたから。
重要なのは「あのFF」が3D化したこと。
FFはスーファミの時点で国民的RPGになっていたんですね。スクウェアはすでに、任天堂と双璧をなすソフトメーカーでした。
その「ぼくらのさいきょうコンテンツ」ファイナルファンタジーが3Dになった。その衝撃は空前絶後でした。
それが熱狂を生み、FF7が3D革命の象徴になったのだと思います。
音楽がいい
これは今更言うまでもないことですね。植松伸夫さんが相変わらず神がかっていた。
FF6までのわかりやすいメロディと、FF8以降の奥深い楽曲構造、その両者をほどほどに併せ持つのがFF7の音楽です。
いい曲ばっかりですが注目したいのはラスボス曲。「片翼の天使」と呼ばれる楽曲です。
この曲、なんと戦闘曲にも関わらずコーラスを導入しています。
最近のゲームのラスボスってたいていコーラスが「アーアー」歌ってますが、あれの原型がここにあるんですね。
FF7は話題のネタを無数に生み出しましたが、そのなかの一つがこの楽曲でした。
マテリアの革新性
FF7にはマテリアと呼ばれる装飾品が存在し、それが戦闘システムに奥行きを与えていました。
武器にスロットが空いていて、そこにマテリアをはめ込むんですね。すると魔法やスキルが使えるようになります。武器ごとにスロットの数や形状(連結スロット)が異なり、カスタマイズ性に富んでいます。
このシステムのインパクトもすごかったですね。FF6のシステムを完璧なかたちで洗練させた感じ。
モンハンの珠を始めとして、これを引き継いだゲームは多いと思います。
FF7のマテリアは複数スロットで効果が掛け合わさったり、経験値でマテリア自体が成長したりします。このへん、後続の類似システムよりも先を行ってた面すらありますね。
誰にでも遊べる難易度の低さ
FF7はシリーズのなかでも難易度が低いです。
実はFF4まではすごく難しいシリーズでした。FF12とかFF13も難しいですよね。とくに12の戦闘システムは子どもじゃまず理解できないと思う。
一方で、とくに大衆的人気のあるFF6、7、9、10あたりは相当なヌルゲーです。そのなかでも一番簡単なのがおそらくFF7。
この敷居の低さも、国民的RPGになれた要因のひとつとしてあったと思います。
ミニゲームが異様に豊富
FF7はミニゲームのクオリティが異常に高いことで有名です。そこだけ切り取って発売してもかなり売れたんじゃないかと言われることもありますね。
スノボや闘技場などが有名。しまいにはミニゲームを詰め込んだゴールドソーサーなる拠点まで出てきます。
個人的に思い出深いのはチョコボレース。
チョコボを育ててレースに出して。チョコボは川チョコボや山チョコボへと進化し、そのたびにワールドマップ上で行ける場所が増えていきます。
最終的には海上を移動できる海チョコボが登場。ちなみに海チョコボでワールドマップの孤島までいくと、最強の召喚獣マテリアが入手できます。
バランスの取れた神ゲー
以上、FF7が神ゲーと呼ばれる理由について、思いつくものをざっと並べてみました。
・ストーリーが重厚
・キャラクターの個性が強力
・グラフィックの3D革命を象徴
・音楽がいい
・マテリアの革新性
・誰にでも遊べる難易度の低さ
・ミニゲームが異常に豊富
他にも色々な要素があるとは思います。でもパッと思い浮かぶのはこのへんじゃないでしょうか?
改めてみると、FF7はバランスがいいですね。
FFシリーズって神ゲーが多いんですけど、たいてい尖ってるんですよね。
でもFF7はこれといった弱点が見当たらず、あまり癖のない作品になっている気がします。
FF7原作はPS4とスイッチでも遊べます
このFF7、2020年4月にリメイクが発売されました。当時の原作みたいなウルトラ神ゲーではありませんが、かなり良質なソフトに仕上がっていると思います。
ただし分作なので一作目はミッドガル脱出までですが。また原作を知っていること前提で展開するので、なるべく原作を先にやっておいたほうがいいです。
関連:FF7リメイクがキャラとシナリオの良いFF13だった件
オリジナルのFF7はPS4とスイッチで配信されています。しかもHDバージョンなので高速化とかエンカウント無しとかのモードも使えて快適です。
PS4版にはトロフィーもついてます。PS4版ドラクエ1~3と違ってちゃんとプラチナまで用意されているのが嬉しい。
スイッチ版は携帯機でFF7が遊べるのが強みですね。スマブラのクラウドやセフィロスでFF7に興味をもった方はダウンロードして遊んでみてください。