スイッチ2の値段が高すぎる件【任天堂の次世代ハード】
2025年の4月2日に任天堂の次世代機「スイッチ2」の発売日と値段が発表されました。
発売日:2025年6月5日
本体価格:49800円(海外は7万円相当なので日本だけ安い)
プロコンの値段:9980円
という結果になったのですが…
高い、あまりにも高すぎる。
以下、プラスの感想とマイナスの感想、これからの任天堂に取ってもらいたいコースなど、色々と所感をメモしておきます。
転売対策がすばらしい
スイッチ2の発売でもっとも懸念されていたのが、ハードの転売でした。
最悪の場合、次のようなコースをたどります。
1. 国内外の転売屋が買い占めて、本当のユーザーにハードが届かない。
2. 転売屋は実際にハードを使って遊ばないから、ソフトが売れなくなる。
3. そしてゲーム市場がどんどん縮小していってしまう。
これが、日本のPS5の発売時に生じた悲劇です。
しかし任天堂はこれへの対処が完璧でした。次の条件を満たすユーザーしか予約できない仕組みにしたのです。
・2025年2月28日時点で、初代Switchソフトのプレイ時間が50時間以上であること(体験版、無料ソフトのプレイ時間は除く)
・応募時点でNintendo Switch Onlineに累積1年以上の加入期間があり、応募時にも加入していること
・ニンテンドーアカウントの「国/地域」設定が「日本」の人のみが応募・購入可能
・ファミリープラン加入の場合は、利用券の購入者が上記条件を満たす必要
要するに、本当に任天堂ハードを使って遊んでいるユーザーにしか行き渡らないようにしたんですね。
これは、PSユーザーがソニーに対してやれやれと散々提案してきた内容です。PS6のロンチでは、おそらくソニーもこれに似た方法を採用してくるでしょう(また転売地獄になったら正気を疑う)
子ども用のハードの値段にしては高すぎる
転売対策はすばらしかったのですが、スイッチ2の値段を見ると、そのようなプラスの印象は軽く吹き飛んでしまいます。
日本では5万。海外では7万相当です。
しかもプロコンは1万円弱。周辺機器やソフトの値段も爆上がりしています。
PS5に比べれば安い?
日本では、「PS5に比べれば安い」とか「性能のわりには安い」といっている人も見かけます。
しかしそれはズレた見方だと思う。
まず、任天堂ハードはPSと競合していないんですよね。
任天堂ハードのソフト売上はほとんどが任天堂自身のタイトルです。サードパーティのソフトはそこまで売れませんし、そもそもあまり発売されません。
なぜ発売されないかというと、性能が足りないからです。
任天堂ハードはPSと比べて、Wii世代からハードの性能が1世代ぶんずれました。
ゲームキューブとPS2はほぼ同じ性能です。
しかし次のWiiはゲームキューブと変わらない性能でした。ここでWiiと同世代のPS3と、1世代分の性能差が開いたのです。
これはその後も維持され、WiiUとスイッチはPS4から1世代分の性能差があり、そしてスイッチ2はPS5と1世代分の性能差があります。
したがって、サードパーティが現在進行系で最先端ハードに出しているソフトの多くは、任天堂ハードには発売されないのです。これからPS5やPS6で出てくる最先端ソフトの多くは、スイッチ2では出てこないでしょう。
任天堂ハードは、基本的に任天堂ソフトをプレイするための機械です。それを5万で、しかも海外ではPS5と変わらないような値段で売るというのは、驚かざるをえません。
任天堂ハードのメインユーザーは子ども
さらに言えば、任天堂ハードのユーザーはほとんどが子どもなんですよね。任天堂は子ども相手の、より厳密にいえば子どもの親相手の、商売をしています。
・入学祝い
・誕生日プレゼント
・クリスマスプレゼント
これらの機会に、親が子どもに買い与えるのが任天堂ハードです。
しかも携帯機は一人1台ですから、兄弟姉妹が2人いれば、一家に2台も売れます。逆にいうと、親はそれだけの台数を用意しなくてはならないということですが。
お金持ちの成人ゲーマーが自分のために買っているハードとは、まったく事情が違うということがわかるかと思います。
これを1台あたり5万(海外では7万相当)で売るとなると、今までとは任天堂ハードを取り巻く状況が違ってきてしまうおそれが強いですよね。
兄弟姉妹ぶんのハードを用意できる家庭がどのくらいあるのかと考えると、普及台数の大幅な低下は避けられないのではないでしょうか?
任天堂は据え置きハード&携帯機の2路線に戻るべきか?
このようにスイッチ2は、
・任天堂ソフトがやりたいだけのライトユーザーや子どもには無駄に高すぎる
・ゲーマー路線に行くには性能が低すぎて最新ソフトが出せない
という、中途半端な状態になってしまっていると思われます。
どっちかに振り切るべきではないか?そして任天堂なのだから、子どもやライトユーザーが満足する方向へと振り切るのが正解な気がします。
ただ、二兎を追ってどちらも手に入れる方法がないわけでもない気もする。
格安の携帯機と、ハイプライスの据え置きハードの2つを出すというのがそれです。
任天堂はずっと、据え置きハードと携帯機の2路線でやってきました。
・スーファミとゲームボーイ
・64とゲームボーイカラー
・ゲームキューブとゲームボーイアドバンス
・WiiとDS
・WiiUと3DS
しかしスイッチ世代で両者を統合してしまったんですね。これは起死回生の最終手段で、そのかいもありスイッチは最大級の成功を手にしました。
これを従来の2路線に戻したほうがいいのでは?
値段の安い携帯機を子どもやライトユーザー向けに売って、ハイプライスの高性能据え置きハードをゲーマー向けに売ると。
こう思われたかもしれません。
しかしこれを解決する手もあるような気がするんです。ファーストの任天堂が、すべての自社ソフトをマルチ販売すればいいのです。
任天堂のソフトだけは、携帯機と据え置きハードのどっちにも出る。
サードパーティの大作は据え置きハードだけに出る(したがってこの据え置きハードは、任天堂とサードパーティのすべてのソフトが揃うプラットフォームになります)。
こうすれば共倒れは回避できるし、携帯機は子どもやライトユーザー相手にかならずヒットし、ゲーマー向けの据え置きハードもそこそこ売れる気がしなくもない。携帯機を据え置きのコントローラとして使えるとか、そういうギミックを用意できればなお良し。
たしかにスイッチも「スイッチライト」という携帯機を出してはいます(スイッチの販売台数は、実はスイッチライトとの合算)
しかし、あれはスイッチとは別の携帯機とはいえないんですね。ソフトラインナップはスイッチとまったく同じです。つまりサードパーティは、スイッチにソフトを出すなら、スイッチライトにもソフトを出さなくてはならない。またスイッチライトは、それに耐えうるだけの性能が必要です。
したがって、同じことをスイッチ2ライトでやっても、値段と性能の問題を一挙に解決する一手とはならないでしょう。
気が早すぎる話ですが、スイッチ2の次のハードでは、子どもやライトユーザーをメインターゲットにした安価なプラットフォームを用意してほしいものです。