その英語多読のやり方まちがってます【意味がわからない文章を読んじゃダメ】
英語の実力を伸ばすには多読が効果的だといわれますよね。実際、多読の効果は科学的に実証されています。
しかし注意点があります。
オクスフォード大学の研究によると、多読の効果を引き出すにはある前提をクリアしなくてはなりません。
テキストに登場する単語のうち、98%が既知のものであること。これがそのクリアすべき前提です。
つまり知っている単語ばかりが登場する文章を読まなくては効果がないのです。
言いかえれば、知らない単語ばかりが登場して意味がわからない文章を読んでも、多読の効果は発生しないということ。
ここに気をつけないと、時間とエネルギーを無駄にしてしまうことになります。
多読をやっているけど、どうもその効果が感じられないという人も多いのではないでしょうか?
それはおそらく、ここに原因があります。
ではどうすればいいのか?
解決方法は2つあります。
・やさしいテキストを読む
・語彙力を増やす
それぞれの方法について解説します。
やさしいテキストを読もう
多読をするうえで大切なのはテキスト選びです。知らない単語がほとんど登場しないテキストを選びましょう。
おすすめなのはRetold版です。海外の名作を、わかりやすい英語に翻訳したシリーズのことをRetold版といいます。
言わば、むずかしい英語→やさしい英語という、英語内での翻訳が行われているわけですね。
必要な単語レベルが表紙に明記されていますから、それを見て自分のレベルに合ったものを探すのがいいです。
ただしこの方法には弱点もあります。
語彙力の少ない段階だと、テキストの選択肢がめちゃくちゃ狭まるのです。
するとどうなるか?飽きてくるんですね。
簡単な読み物ばかりだと刺激が少ないですし、自分の興味関心と重なることはそうそうありません。
僕も多読を始めたばかりのころは子ども向けの本ばかり読んでいたのですが(ロアルド・ダールとか)、やっぱりすぐに飽きるんですよね。
したがって遅かれ早かれ、次の対策を試みる必要が出てきます。
語彙力の増強がそれです。
語彙力を増やそう
多読の効果は知っている単語ばかりが登場するテキストを読まなくては発生しません。
ということは、知っている単語を増やせば、多読に使えるテキストはどんどん増えていくということになります。
ここから、英単語学習の重要性が浮かび上がってきます。
どのレベルの本が多読向きのテキストといえるかは、その人の語彙レベルによって変わってくるわけですね。
たとえば10,000語レベルの語彙力の持ち主なら、海外で流行っているベストセラーの洋書なんかでも普通に多読用テキストにしてしまえるんです。
たとえば最近でいえば『サピエンス全史』とか『ファクトフルネス』とか。
このレベルまでいけば、テキストの選択肢が大いに広がりますよね。
興味関心のあるものばかりをどんどん読んでいけるため、飽きてくることもないです。
語彙力を増やすことは、多読にとっていいことづくめなのです。
といっても、英単語の暗記がわりと苦行なのは事実ですね。
しかし適切なテキストを選べば、その苦労をかなりの程度まで減らすこともできます。
英単語学習におすすめの参考書は以下の記事を参考にしてください。
まとめ
以上、英語多読を効果的に行う方法について述べました。
意味のわからない文章をひたすら多読して消耗していませんか?
多読は知っている単語ばかり登場するテキストを読まないと効果がありません。
有効な解決策は2つでした。
・やさしいテキストを選ぶ
・語彙力を増やす
この前提をクリアすれば、多読によって英語の実力はメキメキと伸びていきます。
なお英文を読むには当然ながら文法の知識も必要です。ただし高校レベルで十分。
英文法に不安があるという人は、以下の記事を参考にしてください。