多読の前に英単語を暗記しよう【英語多読の効果を引き出す】
英語の達人は口を揃えて「英文を多読せよ」といいますよね。
この英語の多読ってほんとうに効果はあるのでしょうか?
結論からいえば、ある前提を満たせば効果はあります。
その前提とは何か?
オックスフォード大学の研究によると、多読の効果を引き出すには、読んでいるテキストに出現する単語のうち、98パーセントを知っていなくてはいけないというのです。
多読の対象となっているテキストに登場する英単語の98パーセントは意味がわかる。これが英語学習者が多読の効果を引き出すための前提条件です。
98パーセントというとハードルが高すぎる感がありますが、まあ最低でも9割は知っている単語が登場する本を読まなくてはならないというわけですね。
ここから言えるのは、多読をするには語彙力の増強が不可欠だということです。
語彙力が多いほど多読の効果がでやすい
語彙力が少ないと、多読の効果を引き出すのは難しくなります。なぜか?
そもそも多読用のテキストが少なくなるからですね。9割は知っている単語が出てくるテキストなんて、そうそうない。選択肢が狭まるのです。
すると、易しい子ども向けの絵本など、ごくごく限られたテキストしか選びようがなくなる。
個人の好みにもよりますが、そういった本は大人にとってはあまりおもしろくないです。だから多読学習が続かなくなります。
逆に、語彙力が多い人にとっては多読用のテキストは山ほどあります。洋書であってもほとんどの本は知っている単語ばかりですから、多読の効果が引き出せるのです。
すると、多読のテキストを慎重に見定める必要すらなくなります。自分の好きなジャンルをどんどん読んでいけるんですね。
こうなると勉強というより趣味の延長で多読をしている状態ですから、多読学習が苦もなく続けられるのです。
したがって、多読学習をするのなら、その前に語彙力を増強しなければいけません。どんな本を読んでも9割は知っている単語だ、という状態が目標になります。
読みながら英単語を覚えていくのは非効率的
なかには「英語の本を読めば語彙力も増える」と主張する人もいますよね。
しかし、知らない単語ばかりの本を読んでいたら急に単語の意味がひらめいたという事例はまずありません。文脈から意味を推測できるケースはそれほど多くないですから。
「英語の本を読めば語彙力も増える」と主張する人はおそらく、辞書を片手に本を読んでいるのだと思います。知らない単語が登場するたびに辞書を引き、暗記していく。
しかしこれは非効率的です。いちいち辞書を引いていたのでは、読書が嫌になること必定。まず続かないはずです。
むしろさっさと英単語を覚えて、その細かなニュアンスを洋書で確認していくのがベストなのです。
すでに知っている英単語のニュアンスをさらに深く理解できるようになるという意味では、たしかに英語の本を読むことで語彙力も増えますよ。
英単語の勉強法については以下の記事を参考にしてください。
まとめ
ということで、英語多読の効果を引き出す方法についてお話しました。
英語の多読は、登場する単語の98%がわかるテキストを読まなくては効果がありません。
ここからいえることは、多読をスムーズに行っていくには、英単語学習が必要になるということです。
意味のわからない文章をいくら多読しても実力はつかないので、注意してください。