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光文社古典新訳文庫ならこれを読んでおけ【おすすめ20冊+】

良書まとめ記事

「文学や哲学の古典的名作を読んでみたいけれど、文章が難しすぎてどうにもとっつきにくい…」

そんなときに役に立ってくれるのが、光文社古典新訳文庫シリーズです。

2006年にスタートしたプロジェクト。「古典的名作を、現代の読者にもわかりやすい日本語に翻訳する」のがコンセプトになっています。

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実際僕も、このシリーズのおかげでドストエフスキーと遭遇できました。2008年に新訳の『カラマーゾフの兄弟』がベストセラーになり、社会現象となっていたのです。

他にも名作がゴロゴロあります。どれを読めばいいのか?

以下、僕が読んだことのある本のなかから、とくにおすすめのものを紹介します。

なお光文社古典新訳文庫は電子書籍にも力を入れており、Amazonのキンドル・アンリミテッドに多数収録されています。

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ドストエフスキーの小説

宇宙人が現れて、「地球でいちばん凄い小説家を教えてくれないか」と言ってきたら、われわれ地球人は胸を張ってドストエフスキーを紹介するでしょう。

そのドストエフスキー作品は、ほとんどが光文社古典新訳文庫で訳されています。

『未成年』のような実験的大作を除けば、どれも面白くておすすめ。あえて優先的に読むべきもの、比較的入りやすいものを挙げるなら、以下の4つ。

・世界文学の最高傑作『カラマーゾフの兄弟』
・完成度の高い『罪と罰』
・ルポルタージュ風味で哲学性が薄く読みやすい『死の家の記録』
・往復書簡スタイルで短く読みやすいデビュー作『貧しき人々』

 

シェイクスピアの戯曲

17世紀イギリスの天才劇作家にして世界最大の詩人シェイクスピア。

シェイクスピア作品も多くが文庫化されています。とくにおすすめなのは以下の3つ。

・マクベス
・ハムレット
・リア王

いずれも「四大悲劇」に属します(もう一つはオセロ)。

悲劇といっても単なる悲しい話ではなく、むしろ圧倒的なエネルギーが底抜けのカタルシスをもたらします。このエネルギーに匹敵しうるのは、おそらくドストエフスキーぐらいでしょう。

また、新潮文庫に入っていない名作『十二夜』が読めるのは、光文社古典新訳文庫のアドバンテージ。

 

チェーホフ『ワーニャ伯父さん・三人姉妹』

ロシアを代表する劇作家・小説家の名作。

ドストエフスキーやトルストイらの激動の時代が終わり、空虚な時代を生きることになったチェーホフ。信仰も理想も持つことができない。人生や労働の価値をどこに見出したらいいのか?

方向性の喪失、虚しさ、忍び寄る老年と労苦…。このような世界像が、チェーホフ作品のベースにあります。

現代日本人と共鳴するものが非常に多いと思う。退屈をきわめた人ほど、チェーホフを読み感動できるでしょう。

 

ディケンズ『クリスマスキャロル』

ディケンズはイギリス文学を代表する作家。日本でいうと夏目漱石みたいなポジション。やや大衆小説よりで、多彩で、ユーモラスで、後期に向かうにつれて暗くなっていく…と、共通点が多いです。

日本では『クリスマスキャロル』がいちばん有名です。実際おもしろい。そしてディケンズにしては短くて読みやすい。

守銭奴のスクルージが、クリスマスの日に現れた霊とともに自分の生涯を振り返る旅をし、精神的に生まれ変わっていく感動的な話。

他は『オリバー・ツイスト』もおすすめ。最高傑作候補の『デイヴィッド・コパフィールド』が入っていないのは残念。

 

ジェイン・オースティン『高慢と偏見』

オースティンもまた英国を代表する小説家のひとり。そして世界最高の女性作家のひとりでもあります。

最高傑作については意見が割れますが、キャッチーで面白いのはどれかと聞かれたら、まちがいなく『高慢と偏見』になるでしょう。18世紀イギリスの貴族社会を舞台に、思わぬカップルが成立する話。

主人公エリザベスは、強さと爽やかさと合わせもつ稀有なキャラクター。強い女性を描こうとすると、たいてい性格が悪くなりますよね。しかし、この主人公にはそれがないのです。

そして脇役たちの面白さとリアリティもすごい。俗物の俗物たるところをスケッチし、オースティンの風刺技術が唸りを上げます。

 

シャーロット・ブロンテ『ジェインエア』

シャーロット・ブロンテも、英国の有名女性作家。

『嵐が丘』で有名なエミリー・ブロンテという小説家がいます。シャーロットはエミリーの姉。『ジェインエア』は歴代イギリス文学の上位にいつも食い込んでくる名作。

物語の主人公は、孤児として辛い幼少期を過ごしたジェイン・エア。彼女は家庭教師として名家の屋敷に赴き、寡黙で謎めいた主人ロチェスターと心を通わせていきます。

ディケンズとオースティンを融合させたような小説です。ディケンズの壮大な物語(ただしユーモアは受け継いでいない)と、オースティンの繊細さ(ただし日常への拘泥は受け継いでいない)を併せもっている感じ。

ディケンズの小説ではよく少年主人公が放浪の果てに帰るべき場所を見つけますが、本書では少女主人公がそのような旅を再現します。

 

ホーソーン『緋文字』

アマリカ文学を代表する作家による古典的作品。『白鯨』のメルヴェルも、ホーソーンの熱烈なファンだったことで有名です。

物語の舞台は17世紀アメリカの厳格なピューリタン社会。主人公ヘスター・プリンは、行方不明の夫を待つ間に他の男性との間に子をもうけ、その罪により「A」の文字が刺繍された緋色の布を胸につけるよう命じられます。

世間から孤立しつつも、娘のパールを育て、誇りを持って生き抜こうとするヘスター。一方、罪の意識に苦しむ牧師ディムズデールと、復讐に燃えるヘスターの夫チリングワースの関係が絡み合い、物語は次第に緊迫感を増していき…

アメリカ文学というと、われわれはカラッと乾いた世界観をイメージするかと思います。しかしロマン主義とピューリタニズムが相克する本作は、意外なほど湿り気の高い作風で、のちのロシア文学を思わせる感触すらあります。

 

ウェルズ『タイムマシン』

H.G.ウェルズが1895年に発表した、SFの原点ともいえる名作。

物語は、発明家の「時間旅行者」が、自ら開発したタイムマシンに乗って未来へと旅するところから始まります。そこで彼が目撃するのはバラ色の未来社会などではなく…

SFの原点にこのようなディストピア小説があったことが興味深い。また文明批評のトーンや、文学的表現の味わいぶかさなど、総体的な力の強い作品。

ともすればアクロバティックなプロット展開一本槍になってしまいがちなジャンルですが、ウェルズの作品は独自の奥行きがあります。

 

バーネット『小公女(リトルプリンセス)』

児童文学の王道をゆく超有名作品。

物語の主人公は、裕福な家庭で育った少女セーラ・クルー。彼女は父の都合でイギリスの寄宿学校に預けられ、その知性と品の良さから「小公女(リトルプリンセス)」と呼ばれ、慕われていました。

ところが、父の突然の死によって彼女の生活は一変します。財産を失ったセーラは、寄宿学校の冷酷な校長ミンチンによって使用人として扱われ、厳しい生活を強いられることに。

それでもセーラは、「心の中のプリンセス」であり続けます。苦しい時こそ人に優しくし、自らの誇りと想像力を失わないと誓い、それを実行するのです。

バーネットは『秘密の花園』も名作。こっちも光文社古典新訳文庫に収録されています。

 

ヨハンナ・シュピリ『アルプスの少女ハイジ』

こちらも児童文学の名作。だれもが知っている有名作品ですが、有名すぎるがゆえに逆に手を出しづらくなっているかも。しかし原作もちゃんと面白いです。

物語の主人公は、幼くして両親を亡くした少女ハイジ。彼女はアルプスの山奥に暮らす祖父のもとで育てられることになります。ハイジの純粋さが人々の心を動かし、変えていきます。祖父、ピーター、クララなど、脇役たちの魅力も強い。

そして、アルプスの雄大な自然描写は圧巻。清々しい気持ちにさせられます。

 

プラトン『パイドン』

古代ギリシアの哲学者プラトン。彼の哲学書はすべて、師ソクラテスを主人公とする劇作です。若い頃に劇作家を目指していたこともあり、その作品は天才的。

キンドル・アンリミテッドには多くのプラトン作品が収められています。できればぜんぶ読むべき。

ひとつ選ぶなら『パイドン』か。死刑直前のソクラテスが、魂の永遠について語る最高傑作。

なおアリストテレスも『ニコマコス倫理学』と『政治学』が読み放題になっていますが、彼の著作は半端なく難しいので無理して読む必要はないです。

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アリストテレスの著作として残っているのは講義ノート。だからわかりにくい。彼の作品は師プラトンと同じく劇作でしたが、すべて紛失してしまいました。

 

カント『永遠平和のために』

カントが国際政治と平和について考えたエッセイ。この文章の影響力は絶大で、20世紀の国際連盟や国際連合は、カントの哲学をベースにしています。

なお光文社古典新訳文庫からは、いわゆる三批判書も出ています。

・純粋理性批判
・実践理性批判
・判断力批判

とくに『判断力批判』の新訳は貴重。ただしどれも異常な難しさなので、気軽におすすめできるものではありません。

 

ショーペンハウアー『幸福について』『読書について』

カントとプラトン、そしてインドの宗教思想から多大な影響を受け、きわめて個性的な哲学を生み出したのがショーペンハウアーでした。

西洋哲学史における異端児です。主著は『意思と表象としての世界』。

ゲーテに認められるほどの文学的才能をもっていた彼は、『パレルガ・ウント・パラリポメナ』という珠玉のエッセイ集を出しています。そこから切り取られた作品が『幸福について』『読書について』。

どっちも面白い。この人はジメジメした暗さがなく、むしろ読んでてスカッとします。

 

ニーチェ『善悪の彼岸』

ショーペンハウアーの影響を色濃く受け、そこから決死の脱出をはかることで自身の哲学を形成していったのがニーチェでした。

『ツァラトゥストラはこう語った』が有名で、あれもキンドル・アンリミテッドに収録されてはいるのですが、はっきりいって難解すぎておすすめしづらいです。詩として楽しむならありですが。

読みやすいのはこの『善悪の彼岸』。自分の作品があまりにも売れないことに悩んだニーチェが、なるべくわかりやすく自説を展開しようとした著作です。

 

ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』

20世紀の天才哲学者による有名すぎる作品。「語り得ぬものについては沈黙しなくてはならない」のあれです。

ウィトゲンシュタインは論理学的な仕事を遂行した哲学者ですが、そのベースにはショーペンハウアーから受けた影響が色濃くあります。とくに初期には。

そしてショーペンハウアーを経由して、カント的な発想が流れ込んでいるのです。だから、カントの思考の枠組みを知っていると、ウィトゲンシュタインが何をしようとしているのかは大まかに理解できます。

この本をいきなり読んで理解することは不可能ですが、一種の哲学詩として味わうこともできるでしょう。

 

光文社古典新訳文庫はキンドル・アンリミテッドでお得に読める

読書する動物たち

光文社古典新訳文庫は、その多くが「キンドル・アンリミテッド」に収録されているのもありがたいところ。

キンドル・アンリミテッドはAmazonが提供する電子書籍のサブスクサービスで、月額980円で500万冊の対象作品が読み放題になります。ここに光文社古典新訳文庫が多数入ってます。

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以上、光文社古典新訳文庫のおすすめ作品を紹介しました。新しい名著に出会ったらまたアプデしていきます。

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