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独学の方法を知るのにおすすめの本6冊【暗記術からアウトプット法まで】

今は独学の必要性がどんどん高まっています。

社会や経済の変化スピードが速くなる→新しい知識がどんどん出てきて今までの知識はどんどん古くなる→もっさりした教育機関ではこの加速に対応できない→自分でどんどん勉強していかなくてはならない⋯という流れ。

とはいえ独学には罠もあります。

間違った方法を採用してぜんぜん結果が出なかったり、悪書や低品質ネットコンテンツを信じ込んでしまっておかしな方向に暴走したりなど。

このような罠を避けるためには、最初に独学の方法を知っておくことが重要です。

ということで、僕がいままで読んだことのある本のなかから、独学の技術とマインドセットを教えてくれる良書を紹介します。

山口周『独学の技法』

最初に読んでほしいのがこれ。哲学とコンサルをかけ合わせて活躍する著者の、ベストセラー書籍です。最近文庫版も出ました。

なぜこれを最初に読むべきかというと、カバーする範囲が広いからです。

・そもそも何を独学すべきかをどう決める?
・情報をインプットする方法
・インプットしたものを抽象化して応用する方法
・学んだことを忘れてもいいようにストックしておく方法

これらをシステマティックに解説してくれるのがこの本の強みです。

普通はたとえば「いかに効率的に情報をインプットするか」などの一部だけを取り上げて解説するんですが、本書は学ぶ前と学んだ後までもカバーする至れり尽くせり具合になっています。

とくに「そもそも何を学ぶのか」という、道を歩き出す前のフェーズを解説してくれるのは、初心者にとってありがたい。

最初にこれを読み、そしてたびたび読み返すことで、独学ロードがスムーズなものになるでしょう。

クランボルツは、キャリアの目標を明確化し、自分の興味の対象を限定してしまうと、偶然に「ヒト・モノ・コト」と出会う機会を狭めることになり、結果としてキャリアの転機をもたらす8割の偶然を遠ざけてしまうと警鐘を鳴らしています。
クランボルツの調査からは、成功する人は「さまざまな出会いや偶然を、前向きに楽しめる」という共通項があることがわかっています。これを読書術に当てはめて考えてみれば、将来の目標を設定して、その目標から逆引きして読むべき本を決めてそれに集中するというのは、効果的でないどころか、むしろ危険ですらあると言えるでしょう。
「長期的な目標を決め、その達成のために一意専心に頑張るのは危険」という、このクランボルツの指摘は、今後ますます重要性を増すように思います。というのも、世界の変化がこれまで以上に速くなっているからです。

(山口周『独学の技法』)

 

池谷裕二『受験脳の作り方 脳科学で考える効率的学習法』

脳科学者の教える勉強テクニック。どのような学習法が効果的なのか、脳科学的な根拠にもとづいて解説されます。

・一度に暗記する量はどのくらいがベストなのか
・復習をおこなうベストなタイミングはいつか
・参考書を1冊にしぼるべき理由
・復習でインプットよりアウトプットを重視すべき理由
・朝と昼と夜、どの時間帯にどのタイプの勉強をするのがいいのか
・まずは得意科目を伸ばすべき
・ひとつの対象を記憶するときなるべく多くの関連事項と結びつけて覚えたほうがよい

などなど、有益な内容が凝縮されています。本書の内容を体得しているか否かで、長期的にはとんでもない差が出てくることでしょう。

 

樺沢紫苑『アウトプット大全』

アウトプットがいかに大切かを脳科学など最新知見を総動員しつつ説く本。2019年に出た本ですが、2022年時点で80万部を超えるベストセラーになっています。

独学をしているとインプット偏重になりがちなので、本書を読んでアウトプットの意識を叩き込んでおくとよいと思います。見開き2ページに1テーマの構成で読みやすく、有益なテクニックが満載。

ただしこの著者はアウトプット型に寄りすぎな気もするので、あんまり真に受けすぎないほうがいいとも思いますが。

「これアウトプットしなきゃいけないのかよ」と感じて、そもそものインプット自体が億劫になり、学習や読書をやめてしまう。これよくあるパターン。完璧主義の罠は回避しましょう。

 

読書猿『独学大全』

2020年の9月に発売され、1年で20万部を超える売上を記録した異常なベストセラー書籍。独学指南書というと、今ではこれを思い浮かべる人が多いかも。

勉強のテクニック集みたいな内容。カタログ的な本といえます。

すでに独学ロードを歩き出したひとが、独学ライフをもっと効率的なものにするために、部分部分を参照するように読む本です。

最初から最後まで通読するような本ではないです。ましてや書かれている内容を全部実践するのは無理。

売れているからといって、最初にここから入ると上手くいかない可能性が高いので要注意です。この本を読むならもっと後の段階にするべきでしょう。

 

野口悠紀雄『超独学法 AI時代の新しい働き方へ』

経済学者の野口悠紀雄による新書。独学の必要性やマインドセットをわかりやすく解説してくれます。

本人や過去の偉人の独学エピソードなども混じえ、さらっと読める面白い本。ただし具体的なテクニックなどはあまり期待しないほうがいいです。

この人の本はかつて100万部超えのベストセラーになった『超勉強法』もおすすめ。こっちには具体的な勉強法がくわしく書かれています。

私は、「大学で勉強することが無意味」と言っているわけではない。むしろ、大学で勉強することには、重要な意味があると考えている。
それは、「大学での勉強はこの程度のことだ」と知りうることだ。
大学に行かなかった(経済的理由などで行けなかった)人が陥る最大の問題は、「大学では何か素晴らしい教育を行っており、それによって専門家が育成されている。だから、大学教育を受けなかった私は、専門家としては活動できない」と思い込んでしまうことだ。」

(野口悠紀雄『「超」独学法』)

 

加藤秀俊『独学のすすめ』

1975年に発売されいまだに版を更新しつづける名エッセイ。

知を獲得するには学校での勉強ではなくむしろ独学こそが王道のスタイルだ、という基本理念のもと、教育にまつわるあれこれの話が展開されていきます。

テクニック的なことは書いてありません。必読ではないですが名著なので紹介しておきます。

完全なシロウトが、まず、半年のあいだ頑張って「専門書」をつうじて独学すれば、平均的大学生をかなり上回るところまで学問はすすむ。「専門」などというのは、しばしばコケおどしであるにすぎず、熱心なアマチュアの独学にはおおむね、かなわないのである。

(加藤秀俊『独学のすすめ』)

 

資格試験の勉強は動画を活用する

資格試験の独学をするときは、動画を使うのがおすすめです。

よほどマニアックなジャンルでないかぎり、今はわかりやすい解説動画が無料でアップされています。僕が使ったことがあるのだと、例えばFP試験の本田さんとか、宅建試験のゆーき大学とかですね。

動画は教科書のかわりに使います。知識ゼロの段階で教科書を読んでも、たいてい理解はできません。動画のほうがはるかにわかりやすいんです。

インプットを動画で行い、アウトプットを問題集で繰り返すことで、理解と暗記の制度を高めていきます。

動画で全体像を把握→問題集にざっと取り組む→動画をより真剣にインプット→問題集に取り組んで解法を暗記する→動画で復習→問題集の理解と暗記を完璧なものに仕上げていく⋯

このサイクルをガンガン回していくのが王道です。

 

ただし、資格試験とかじゃない普通の勉強には、動画などネットの情報を使わないほうがいいと思います。

というのもネットの情報は偏りまくったものが多いので。変なふうに洗脳されてしまう危険性があります。

情報の質を判断できる中級者以上にならないと、ネットを使いこなすことはできません。初心者のうちは定評のある本でインプットすべきでしょう。

高校までの勉強を復習する場合は、スタディサプリと呼ばれる学習アプリも有益です。動画で一流の塾講師による授業を受けることができます。

【公式】スタディサプリ高校・大学受験講座

 

なお読書術のおすすめ本はこちら。

作文術のおすすめ本はこちら。