ドストエフスキー『死の家の記録』 トルストイも認めた名作
ドストエフスキーの『死の家の記録』(新潮文庫)を読みました。
たぶんこれで3回目。いずれもこの新潮文庫バージョンで読んでいます。訳文の美しさがすばらしい。ただ、文字がページにぎっしりなのが短所か。目が疲れます。
リン ...
佐藤優『獄中記』なぜかやる気が湧いてくる本【書評】
佐藤優の『獄中記』(岩波現代文庫)を読みました。
2002年に国策捜査で逮捕された佐藤が、独房のなかで書き綴ったノートをまとめたものです。
昔、単行本を図書館で借りて読んだことがあります。読み返したくなったので ...
【洋書】ベストセラーから古典まで原書で読んでみた【小説編】
英語多読のために僕が洋書を読み始めたのは2009年のこと。それ以来のべ300冊近くを読みました。
有名どころをいくつかピックアップし、感想をまとめておきたいと思います。時代は古典から現代までさまざま。ジャンルはフィクション ...
ディケンズ『骨董屋』ちくま文庫版は訳が読みにくい【書評】
19世紀イギリスの文豪チャールズ・ディケンズの名作『骨董屋』。
ドストエフスキーの『虐げられた者たち』など、本書から影響を受けた作品も多いといいます。
主人公の少女ネルとその祖父のふたりが、悪徳高利貸しのクウィ ...
退屈との格闘 サミュエル・ベケット『ゴドーを待ちながら』
20世紀演劇を代表する作品といえば、『ゴドーを待ちながら』。ノーベル文学賞作家サミュエル・ベケットの代表作です。
正直、「批評家が持ち上げているだけの小難しい作品なんだろう」と思っていたのですが、実際に読んでみると、これが ...
ユーモアのある作家といえば誰?【笑える本をおすすめします】
ユーモアを駆使できる作家って貴重ですよね。
知的で、上品で、ちょっと皮肉があって、読者をクスッと(場合によってはゲラゲラと)笑わせる才能。
このようなユーモアセンスを備えた作家といえば誰がいるのでしょうか?
ファンタジー好きは何を評価している?井辻朱美『ファンタジーを読む』【書評】
僕はファンタジーが好きでよく読むのですが、コアなファンタジー愛好家の人たちとの感性のズレを感じることが少なくありません。
「それを評価するのか?」とか、「これを評価しないのか?」といった驚きがしょっちゅうあるのです。
ジェイン・オースティンの6大小説を読んでみた【最高傑作はこれ】
史上最高の女流作家とも称されるジェイン・オースティンには、6大小説と呼ばれる作品群が存在します。
・分別と多感
・ノーサンガー・アビー
・高慢と偏見
・エマ
・説得
・マンスフィール ...
アメリカ人の原型『ハックルベリー・フィンの冒険』【書評】
アメリカ文学を代表する存在といえば、マーク・トウェインのハックルベリー・フィン。
名前しか聞いたことがありませんでしたが、今回初めて読みました。しかもいきなり原書で挑戦。
先日『トム・ソーヤーの冒険』を読んだら ...
【洋書】『恐怖の四季』スティーヴン・キングの英語は難しい
スティーヴン・キングのDifferent Seasons(邦題は『恐怖の四季』)を読んでみました。
4つの短編が収められた作品です。僕の目当ては3つめに収録されたThe Body。映画「スタンドバイミー」の原作です。