特許翻訳者が教える英文組み立て術『会話もメールも英語は3語で伝わります』【書評】

2021年1月29日

中山祐木子の『会話もメールも英語は3語で伝わります』を読みました。

かなり話題になった本。第一線で活躍するプロの特許翻訳者が指南する英文組み立て術です。

残念ながら、これを読めば英文がスラスラ作れるようになるということはまずありません。

ただ、学習のための基本方針が手に入ります。

とくに初心者が本書の内容を知っておくと、遠回りをせずに英語の発信力をぐんぐん伸ばしていけるようになると思います。

すべての英語を3語で表現せよ

英語は3語で伝わりますの「3語」とは何を意味しているのでしょうか?

実はSVOのことを意味しています。Sは主語、Vは動詞、Oは目的語です。

つまり本書のメッセージは、すべての英語をSVOで表現せよということなのです。

3語の英語には3つのメリットがある

英語を3語で表現することで得られるメリットは3つあります

・結論が先に伝わる
・文章を組み立てやすい
・会話のスピードが上がる

複雑な文章構造はすべて捨てる

そして著者は、このSVO構造に合わない構文をばっさばっさと捨てていきます。

・There is構文を捨てる
・仮主語と仮目的語のitを捨てる
・受け身を捨てる
・notを捨てる
・難しい時制を捨てる

これらの構文も、すべて3語の構造に変換されます。

むしろむずかしい…

「3語で十分!」と言われると、あたかもかんたんに英語が使えるような気になりますが、実際にはそれほど甘くありません。

僕たちの頭には学校英語でならった英語が詰まっているため、最初のうちはむしろ3語で表現するほうがむずかしいです。

・頭のなかで英文を組み立てる→それをSVO構造に変換する→発信する

このように、英語を発信する際にひとつ多くのステップが必要になるわけですからね。

今後の学習の指針にはなります

しかし学習のための指針にはなります。訓練を繰り返せば、やがて3語で英文を組み立てることが当然になるでしょう。

・頭のなかで3語の英文を組み立てる→発信する

このようにスムーズに表現できるようになっていくと思います(僕はまだそのレベルにはありませんが)

初心者ほど効果がありそう

言い換えればこの方法、英語の初心者ほど速効性があるかもしれませんね。

学校英語の複雑な英語に汚染されていない頭なら、すんなりと3語のパターンに馴染めるのではないでしょうか。

小学生や中学生、あるいは良くも悪くも英語をまったく勉強してこなかったという人は、早いうちに本書を学習しておくとよいでしょう。

遠回りせずに最短ルートで英会話や英作文の力を伸ばすための、基礎ができあがるはずです。

技術系英文ライティング教本もおすすめ

本書の著者はプロの特許翻訳者で、他にも『技術系英文ライティング教本』という名著を出しています。

特許翻訳を含め、産業翻訳者を目指す人の多くがお世話になっているバイブルです。

きわめてクオリティの高いテキストなので、英作文の力をつけたいという人は取り組んでみるとよいでしょう。

英語学習

Posted by chaco