【英作文は】自分で文章を作ってはいけません【英借文】
英作文は英借文だとよく言われます。
自分で勝手に表現を考えて、文章を組み立てるのは禁物です。
そうではなく、お手本となる立派な文章から表現を借りてきて、そこから英文を組み立てるのが英作文の極意なのです。
以下、もう少しわかりやすく具体的に説明します。
自分で勝手に文章を組み立てると…
なぜ自分で英文を考えてはいけないのでしょうか?
それは、一度変なクセがついてしまうとそこから抜け出すのが大変だからです。
でたらめな文体でいい加減な文章ばかり書いていると、それが身体に染み付いてしまい、ちょっとやそっとでは直らなくなります。
たとえば斎藤兆史の『英語達人塾』に、変な文章を書くクセのついた学生を指導した時の話が出てきます。
斎藤は半年のあいだ、その学生に英語を話したり書いたりすることを禁じたそうです。学生は半年後、ようやく身体に染み付いた間違った語感やリズムから自由になり、一から正しい英語を吸収できるようになったとのこと。
一度変なクセがついてしまうと、そこから脱出するのがいかに大変かわかりますね。
見たことのある表現だけを使って書こう
では英作文のトレーニングはどのように実行すればよいのでしょうか?
斎藤兆史も言うように、「最初のうちは、継ぎはぎだらけでもいいから、見たことのある表現だけを使って作文をする習慣を身につけること」(同書p121)が大切です。
きれいな英文を持ってきて、それを改造して使うわけですね。すでに完成されている英文を、部分的にアレンジして利用するのです。
ここからわかるように、英文を書くためには、使えそうな文章を普段からストックしておく必要があります。
つまり英作文と英語の多読は切っても切り離せない関係にあるということですね。
もっと簡単な勉強法はないの?
といっても普段から英文をストックしておくのは大変ですよね。もっと簡単な勉強法はないのでしょうか?
僕がおすすめするのは、例文集を使ったトレーニングです。
お手本となる例文をいくつも収録した英作文テキストってありますよね。その例文を見て、そこから書くことを考え、例文をアレンジして文章にするのです。
英作文の問題をふつうに解くのではない点に注意してください。
書きたいことをまず考え、次にそれを表現するための英文を探すのでもありません。これは大変すぎてよっぽど根性がないと挫折します。時間もかかるし、量がかせげません。
そうではなく、まず例文集の英語を読み、そこから書きたいことを考えるのです。そして例文の文章構造はそのままに、主語や目的語などの部分を自分なりにアレンジして文章を書いていきます。
これを繰り返すことで、正しい英文の文体やリズムが身につきます。自分の頭の中にある内容をうんうんうなりながら英訳するよりも、はるかに効率的です。
例文集は評価の高い英作文テキストならなんでもかまいません。
僕がおすすめするのは『例解和文英訳教本』シリーズ。非常にクオリティの高いテキストで、上質な例文が手に入りますよ。
英作文のおすすめテキストについては、この記事↑も参考にしてみてください。