投資入門にはこの本『ファンダメンタル投資の教科書』【書評】

2021年2月28日

足立武志の『ファンダメンタル投資の教科書(改訂版)』を読みました。

非常に評判の高いテキストで、株や投資を始めるならまずはこれを読んでおけといってすすめられる本の一冊です。

改訂版では各種データが一新され、第4章「中長期で狙いたい成長株投資への挑戦」が追加されています。

イメージに反して易しく親切なですます調の記述。決算書の読み方が詳しくわかる良書でした。なんとなく、もっといかめしくて難解な本だという印象をもっていたんですよね(タイトルのせいか)。

とくにPER(株価収益率)とPBR(株価純資産倍率)に関しては、僕はこの本よりもわかりやすい説明を知りません。その意味することが深く理解できます。

 

最後の章ではチャートの見方も紹介され、決算書とチャートを併用した投資方法が解説されます。

最後のページには「株式投資で失敗しないためのフローチャート」が載っていて、これを見ると誰でも株で稼げそうな気がしてきます(おそらく錯覚)。

僕はマルキールの『ウォール街のランダムウォーカー』を読んで以来、インデックス投資にしか興味がありませんでした。

でもこの本を読んだら、チャートにも興味が出てきましたね。同じ著者の『株価チャートの教科書』も購入するつもりです。

 

本書では財務諸表の見方も解説されています。

これもわかりやすいですが、財務諸表の解説で頂点にあるのはやはり國貞克則の『財務3表一体理解法』だと思います。

バランスシート、損益計算書、キャッシュフロー計算書の3つを関連付けながら、実際に企業の財務諸表を読み解いていく本です。

そのわかりやすさはもはや伝説的。財務諸表に苦手意識のある人はぜひ読んでみてください。

 

チャート分析入門には『株価チャートの教科書』

その後実際に『株価チャートの教科書』のほうも読んでみました。驚いたことにこっちのほうが面白かったですね。

もっとも印象的な指摘は「素人だからこそチャートが必要だ」というもの。

なんとなくチャートってプロがやるものみたいなイメージないですかね。素人はファンダメンタルに基づいた堅実な投資をしてたほうが安全だろうみたいな。

しかし著者に言わせるとそれは逆なんですね。ファンダメンタル分析ではプロの情報力に個人投資家はかなわない。その差を埋めることのできる武器が株価チャートの分析だと言うのです。

個人投資家がプロと同じ土俵で戦うには、ファンダメンタル分析の精度の差を埋めることのできる何かが必要です。それが「株価チャートを用いた分析」なのです。(足立武志『株価チャートの教科書』)

解説はすこぶるわかりやすく、しかも実践的です。移動平均線に着目したトレンド分析だけに集中しているため、初心者でも頭が混乱せずにすみます。

チャート入門にはまずこれを読むのがいいと思います。