文章の膨らませかた『3行しか書けない人のための文章教室』【書評】

2021年2月4日

『3行しか書けない人のための文章教室』を読みました。「いかに文章を膨らませるか」に焦点をあてた文章論です。

タイトルだけみると超初心者向けの軽い読み物に思えるかもしれませんが、実際にはさにあらず。読者ターゲットはもっと幅広いです。

「文章を膨らませるのが苦手」という悩みをもつ人は多いですから、中級者や上級者が読んでも得るものはあると思います。

5W1HのWhyに着目せよ

この『3行しか書けない人のための文章教室』、著者による実践例が豊富で役に立ちます(書き直した文章が上手すぎるところはちょっと笑えますが)。

たとえばたった20文字しかなかった文章を、本書が推奨するテクニックを使って200文字を超える文章に膨らませたりとかですね。

 

文章を膨らませるために必要なテクニックとして、以下のようなものが紹介されます。

・5W1Hの観点から文章を見直す
・とくにWhy(なぜ)の問いかけを自分の文章にぶつけていく
・データや数字を取り入れる
・抽象的なことばの代わりに具体的なエピソードを書く

5W1HのWhy(なぜ)に着目して、文章に新しい要素をどんどん付け加えていくというのは目からウロコでした。

 

また書き出し上達のためのトレーニングとして、好きな本の冒頭3行だけを書き写すという方法が紹介されていて、これも有益。

これは非常に効果的な日本語トレーニングになりそう。しかも楽だから続けやすそうです。

それで思い出しましたが、板坂元が名著『考える技術・書く技術』(講談社現代新書)で似たようなことを書いていました。

板坂によると、本のはじめと終わりだけを精読するのがよいトレーニングになるとのことです。